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生薬の解説 : ビャクジュツ

ビャクジュツ (白朮)

朝鮮半島、日本及び中国東北部の日当たりのよい丘陵地、山地に自生する多年生草本である。
根茎は肥大し、横走〜不整の塊状を呈し、節がある。根茎を薬用とする。
基原
オケラ Atractylodes japonica Koidzumi ex Kitamura(ワビャクジュツ)
オオバナオケラ Atractylodes ovata De Candolle(カラビャクジュツ)
(キク科 Composit)の根茎を乾燥したもの。
産地
ワビャクジュツ :韓国、北朝鮮、中国 (吉林省、黒龍江省 等)
力ラビャクジュツ:中国 (浙江省)
性状
1)ワビャクジュツ
周皮を除いたものは不整塊状又は不規則に屈曲した円柱状を呈し、長さ3〜8cm、径2〜3cmである。
外面は淡灰黄色〜淡黄白色で、ところどころ灰褐色である。
周皮をつけているものは外面は灰褐色で、しばしば結節状に隆起し、あらいしわがある。折りにくく、折面は繊維性である。
横切面には淡黄褐色〜褐色の分泌物による細点がある。
特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。
横切片を鏡検するとき、周皮には石細胞層を伴い、皮部の柔組織中にはしばしば師部の外側に接して繊維束があり、放射組織の末端部には淡褐色〜褐色の内容物を含む油室がある。木部には大きい髄を囲んで放射状に配列した道管とそれを囲む著しい繊維束がある。髄及び放射組織中には皮部と同様な油室があり、柔組織中にはイヌリンの結晶及びシュウ酸カルシウムの小針晶を含む。

2)カラビャクジュツ
不整に肥大した塊状を呈し、長さ4〜8cm、径2〜5cmで、外面は灰黄色〜暗褐色を呈し、ところどころにこぶ状の小突起がある。
折りにくく、破砕面は淡褐色〜暗褐色で、木部の繊維性が著しい。
特異なにおいがあり、味はわずかに甘く、後にわずかに苦い。
横切片を鏡検するとき、周皮には石細胞層を伴い、通例、皮部には繊維を欠き、師部放射組織及びその末端部には黄褐色の内容物を含む油室がある。木部には大きい髄を囲んで放射状に配列した道管とそれを囲む著しい繊維束がある。髄及び放射組織中には皮部と同様な油室があり、柔組織中にはイヌリンの結晶及びシュウ酸カルシウムの小針晶を含む。
成分
ワビャクジュツ:
atractylon、3β-hydroxyatractylon、3β-acetoxyatractylon、atractylenolideT,U,V、diacetyl-atractylodiol、atractan A、B、C。

カラビャクジュツ:
atractylon、3β-hydroxyatractylon、3β-acetoxyatractylon、atractylenolideT,U,V、γ-cadinene、γ-patchoulene、butenolide A、scopoletin。
生薬試験 局方規格値
純度試験    ソウジュツを含まない
灰分       7.0%以下
酸不溶性灰分 1.0%以下
精油含量    0.5 mL/50.0g以上