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JKMA GUIDE 2009

2009年11月制作  ※「JKMA GUIDE」の内容の一部は、「日漢協について」でも紹介しています。

平成21年度事業計画

平成21年度は、日本漢方生薬製剤協会(日漢協)の新しい組織の初年度であるとともに、「中長期事業計画」(平成19年(2007)5月)の策定から3年目にあたる大切な年である。

日漢協は異なる5つの業態が加盟している団体である。本年度からそれら業態が自らの将来あるべき姿を想定し、そこに至る過程でクリアすべき課題の抽出を行い、その解決に向けて努力するために、 各業態が自主性をもって運営する「業態別会議」と団体に共通する課題について対応する「機能別委員会」で組織する。

平成19年度に厚生労働省が策定した「新医薬品産業ビジョン」において、質の良い製品を安定的に供給していけるような企業体質の強化が求められている。 そのような中、昨年11月「原料生薬の安定供給と安全性確保」を目的とする訪中団を組織し、中国の国家質量監督検験検疫総局等の政府機関や中国医薬保健進出口商会等の民間団体を訪れ、 中国からの日本への生薬輸出に関する意見交換を行い、一定の成果を得ることができた。国民の安全性・安心性への意識が高まる中、残留農薬などの品質に対する課題と質の良い製品の安定供給に向けて、 さらに踏み出すことができたものと考えている。

今後も、医療用漢方製剤・生薬・一般用漢方製剤・生薬製剤・原薬エキスの品質の確保と安定供給を目指し、業界が一丸となって国民の健康と医療に貢献できるように努める。

また、医療用漢方製剤・生薬については、中央社会保険医療協議会等において平成22年(2010)4月実施予定の薬価改定にかかる議論と日本製薬団体連合会(日薬連)が提案した薬価制度改革案に かかる議論が平行して行われると想定される。「新医薬品の評価の拡充および薬価維持特例の提案を中心とする日薬連の薬価制度改革案」に関しては、その実現に向けて日薬連の構成団体と 協力し取組みを推進する。

一般用漢方製剤については、昭和49年(1974)に210処方の承認審査内規が公表され、運用されてきたが、平成20年(2008)9月に34年ぶりに一般用漢方製剤の承認基準として「効能・効果」や 「用法・用量」が見直され、審査管理課長通知が発出された。また、本年6月から一般用医薬品の新たな販売制度が施行され、会員各社は適正な情報提供に注力し、一般用漢方製剤および生薬製剤の さらなる適正使用の普及に努める。

以上の課題を含めて、行政とさらなる連携をとりつつ「中長期事業計画」の達成に向けて意欲的に取組んでいく。

高齢者社会が進み医療環境の変化や国民の健康意識が高まる中、新たな医療ニーズに対応できるよう、新しい組織体が以下の事業に対して全力で取組み、体質の強化を図っていく。

平成21年度事業方針


1. 原料生薬の品質確保の強化
●担当:生薬会議、技術委員会

1) 原料生薬の残留農薬、重金属、微生物などの安全性にかかわる品質確保を一層強化する。
  あわせて、最終製剤である漢方製剤・生薬製剤や中間製剤(原薬エキス)についても、
  引き続き品質確保を強化する。
2) 局方未収載生薬の収載並びに既収載生薬の見直しを継続的に推進する。
  また、漢方エキスの局方収載、製剤総則の改正等についても積極的に対応する。
3) 漢方GMPの主眼である「生薬を管理する責任者」の育成強化を図る。
  また、GMPやGAPについて関係諸国との相互理解を深める。
2. 原料生薬の安定確保の推進
●担当:生薬会議、国際委員会

1) 中国で使用されている農薬の実態調査を進め、その後の管理システム等について検討する。
2) 諸外国における規制状況の把握や日本における生薬使用量調査等、原料生薬に関する流通実態を把握し、
  的確な対応を行う。
3) 生薬栽培技術に関する調査とその継承を図る。
4) 関係機関と連携し、種苗の確保を図る。
3. 一般用漢方製剤・生薬製剤等の開発と育成活動の強化
●担当:一般用漢方製剤会議、生薬製剤会議、原薬エキス会議、薬制委員会、技術委員会

1) 生薬製剤の開発と育成に対する活動を強化する。
2) 一般用漢方製剤・生薬製剤の許認可に関する薬事対応を推進する。
3) 新一般用漢方210処方に関する的確な薬事対応を推進する。
4) 漢方エキス等の局方収載に伴う一般用漢方製剤・生薬製剤の対応を推進する。
5) 一般用医薬品の販売制度に関連した調査研究を推進し、関係団体と協力して対応する。
4. 医療用漢方製剤・生薬の有効性・安全性に関するエビデンスデータの集積
●担当:医療用漢方製剤会議、生薬会議、安全性委員会

1) 医療用漢方製剤および生薬のエビデンスデータを幅広く集積する。
2) 日本東洋医学会が推進するエビデンス収集活動に業界として協力していく。
3) 医療用漢方製剤の再評価に適切に対応する。
5. 医療用漢方製剤・生薬にかかわる薬価制度改革および薬価改定への対応
●担当:医療用漢方製剤会議、生薬会議

1) 新医薬品の評価の拡充および薬価維持特例を中心とする日本 製薬団体連合会の薬価制度改革案に関し、
  その実現に向けて 業界団体と協力し取組みを推進する。
2) 平成22年(2010)4月実施予定の薬価改定に関し所要の対応を図る。
6. 漢方製剤・生薬製剤・生薬に関する国際調和と連携
●担当:国際委員会、医療用漢方製剤会議、生薬会議、一般用漢方製剤会議、生薬製剤会議、
     原薬エキス会議、広報委員会、技術委員会

1) 原料生薬、残留農薬等に関し、中国等生薬産出国との定期交流を図り、情報交換を行う。
  また、日本貿易振興機構(以下/JETRO)や独立行政法人国際協力機構(以下/JICA)等と
  連携した活動を推進する。
2) 漢方薬に関する伝統薬教育プログラムやエビデンス文献集整備等、WHOへの対応を実施する。
3) 生薬や伝統薬に関する国際的な情報を収集して、会員間での共有化を図る。
7. 日漢協としての団体活動の強化
●担当:全業態別会議、全機能別委員会

1) 新医薬品産業ビジョンに対するアクションプランの推進を図る。
2) 日漢協の新しい組織体制への定着を図る。
3) 関係諸団体との連携を強化するとともに業務の棲み分けを検討する。
4) 日漢協としての効果的な広報活動を行うとともに、会員に対する的確な情報発信を行う。
5) 引き続き事務局機能の強化を図る。