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JKMA GUIDE 2010

2010年9月制作  ※「JKMA GUIDE」の内容の一部は、「日漢協について」でも紹介しています。

【中長期事業計画】(2007〜2012年)(要約版)

「漢方の新しい展開21」(2001年策定)の5年間の成果を踏まえ、昨今の漢方製剤・生薬製剤・生薬・原薬エキスを取り巻く環境を鑑み、2007年5月に「中長期事業計画2007」(5ヶ年計画)を策定した。その直後の8月に厚生労働省(以下、厚労省)が発表した『新医薬品産業ビジョン』に、漢方製剤・生薬がベーシックドラッグファーマとして盛り込まれ、また「今後も質のよい製品を安定的に供給していけるような企業体質の強化」が求められた。こうした要請に応えるべく日漢協は活動強化に努め、「中長期事業計画2007」の中間年である本年、進捗状況を確認すべく中間報告をまとめた。

この間の取組みとしては、
 1. 組織の見直しによる団体活動の強化
 2. 残留農薬の取組みに関する論文を『医薬品研究』(2008年)に掲載
 3. ギョウザ事件を契機とした生薬原料の輸出停滞に訪中も含めて対応
 4. 「一般用漢方製剤210処方(新210処方)」の見直しと承認基準化に協力
 5. 「漢方エキス・生薬の日本薬局方(以下、日局)収載」「製剤総則改正」に協力
 6. 医療用漢方製剤の「使用上の注意」改訂による適正使用の推進
 7. 防風通聖散など一般用漢方製剤の適正使用の周知徹底
 8. 日本東洋医学会との連携によるエビデンスレポートの集積・公表
 9. 厚生労働科学研究の一環である「漢方製剤・生薬製剤・生薬用語の英語表記」に協力
10. 市民公開漢方セミナーなどによる啓発活動の推進
などがあげられる。

今後のさらなる取組みとしては、
 1. 原料生薬の安全性に対する継続的な取組みと安定確保のための諸外国の規制などへの的確な対応
 2. 新210処方に関する的確な薬事対応と一般用漢方製剤の適正使用の推進
 3. 新たな生薬製剤の承認取得に向けた開発企画の作成とエビデンスデータ集積の推進
 4. 日局製剤総則改正と公定書収載原薬エキスの品質の見直しに関する取組み
 5. 薬価制度改革に関する対応と流通の適正化推進
などがあげられる。

日漢協は、「中長期事業計画2007」の最終年である2012年に向け、全力を挙げて高品質な漢方製剤・生薬製剤・生薬・原薬エキスを継続的に安定供給し、社会的責任を果たすべく邁進していく考えである。

中間報告


1)原料生薬の品質確保と安定確保の推進
日本薬局方への生薬新規収載や既収載見直しに取り組み、残留農薬に関する日漢協自主基準について論文化し、更には中国での使用農薬について調査するなど品質確保の強化を行った。また、薬用植物の栽培に必要な種苗確保や原料生薬の使用量等を調査するとともに、2008年に発生した中国からの生薬輸出停滞では訪中し、関係行政機関等に再発防止に関する申し入れを行うなど安定確保を推進した。

(1)原料生薬の品質確保の強化を行う
(2)原料生薬の安定確保を推進する
(3)原料生薬に関する環境対応の推進を行う
2)一般用漢方製剤・生薬製剤などの開発と育成活動の強化
一般用の漢方処方、いわゆる210処方の見直しが行われ、承認基準化された。具体的な見直し内容としては、既存の210処方の効能・効果などの見直しと新規の処方追加で、日漢協の20年来の悲願が実現した。

(1)新一般用漢方210処方に関し的確に対応推進する
(2)漢方エキスの日局収載に伴う一般用漢方製剤・生薬製剤の対応を推進する
(3)一般用漢方製剤・生薬製剤および生薬の許認可に関する対応を推進する
(4)原薬エキスの規格・試験の設定に関し的確に対応推進する
(5)一般用医薬品の販売制度に関連した調査研究を推進し、関係団体と協力して対応する
3)漢方製剤・生薬製剤・生薬の安全性確保と適正使用の推進
2005年の薬事法改正により各社の安全対策強化が求められた。安全性委員会では会員会社の安全性情報収集・検討・措置決定について各社の業務の精度を高めるため、安全管理体制のあり方、副作用報告症例の評価方法などを検討し情報の共有化を図った。

(1)漢方製剤・生薬製剤・生薬の安全性情報に関する冊子を作成し、医療関係者および患者さんなどに対する
  適正使用の推進を図る
(2)日漢協ホームページを活用し、医療関係者および患者さんなどに対して安全性情報の一層の発信を行う
(3)安全性情報の会員会社間における一層の共有化を図り、会員各社の安全対策を強化する
(4)一般用漢方製剤の「使用上の注意」に関する指針となる小冊子を作成する
(5)会員会社の医薬情報担当者(MR)に対して安全性に関する教育を徹底する
4)漢方製剤・生薬製剤・生薬に関するエビデンスデータの集積
医療用漢方製剤のエビデンスデータの集積は、医療用製剤委員会・有用性研究部会が日本東洋医学会EBM特別委員会に協力する形で実施した。その集積結果は、日本東洋医学会のホームページに公開された。

(1)漢方製剤・生薬製剤・生薬に関するエビデンスデータを幅広く集積する
(2)日本東洋医学会が推進する臨床エビデンスレポートのまとめや、エビデンスデータの国内診療ガイドライン
  への反映作業に協力する
(3)一般用漢方製剤の有用性評価法として使用実態調査(AUR)の推進に協力する
5)漢方製剤・生薬製剤・生薬の国際調和と国際交流
従来より国際協力は、(独)国際協力機構(JICA)から委託を受け、(社)国際厚生事業団(JICWELS)が実施している開発途上国の医薬品製造管理者または品質管理責任者を対象とする「必須医薬品製造管理研修事業」において、同事業団からの要請により、『漢方GMP』に関する解説を実施している。国際交流の一環として、この数年は中国の業界団体である中国医薬保健品進出口商会とも交流を持っている。

(1)三極の局方調和(ICH)やFHH(Forum on Harmonization of Herbal Medicines)など、国際調和の動向に
  的確に対応する
(2)原料生薬、残留農薬などに関する中国などとの定期交流を図り情報交換を行うとともに、JETRO(日本貿易
  振興機構)やJICAなどと連携した活動を推進する
(3)伝統薬教育プログラムやエビデンス文献集などWHOに対する対応を実施する
(4)生薬や伝統薬に関する国際的情報を収集し、会員の共有化を図る
6)医療関係者および患者さん・消費者などに対する啓発活動
日漢協主催の市民公開漢方セミナーや学会との共催講座を通して、一般市民の方々や医療従事者(特に薬剤師)の方々に対し、継続的かつ積極的に啓発活動を推進している。
また、ホームページには一般市民の方々向けの問い合わせコーナーを設け、医療用漢方製剤・一般用漢方製剤に分けて、よくある質問についての回答例および問い合わせフォームを用意し、幅広い啓発活動に結び付けている。

(1)対象者や内容、開催時期などを工夫して効果的な講演会・セミナーなどを実施する
(2)一般用ホームページを活用して、患者さん・消費者などに対する啓発活動を一層推進する
(3)漢方製剤、生薬製剤、生薬などの用語解説を含めた業界PRツールの作成と、それを用いた啓発活動を
  展開する
(4)一般用ホームページ、会員用ホームページおよびニューズレターの活用用途を明確にし、効果的な情報
  提供を推進する
7)団体活動の強化
複数の異なる業態から構成される日漢協にとって、多くの会員にメリットがあり、漢方製剤・生薬製剤・生薬・原薬エキスを代表する団体として活動の強化が望まれ、「業態別会議」と「機能別委員会」を設置する新しい組織体制への見直しを図った。
また、日薬連などの関係諸団体との一層の連携を図り、新医薬品産業ビジョンで求められている企業体質の強化に対応すべく活動の強化を図っている。

(1)日漢協が漢方製剤・生薬製剤・生薬エキスを代表する団体となるべく、その活動を強化する
(2)新医薬品産業ビジョンとそのアクションプランに対し、的確な対応を図る
(3)日薬連など関係諸団体との連携強化と、業務の棲み分けを検討推進する
(4)団体活動の強化のため、事務局機能の充実を図り、組織機能を強化する