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JKMA GUIDE 2016

2016年9月制作  ※「JKMA GUIDE」の内容の一部は、「日漢協について」でも紹介しています。

会長挨拶

日本漢方生薬製剤協会
加藤 照和
日本漢方生薬製剤協会(以下、日漢協)は会員会社の事業分野が多岐に亘ることから、5つの業態別会議と6つの機能別委員会を組織し活動しています。

2016年度は、日漢協「中長期事業計画2012(5ヵ年計画)」の最終年度であり、「生薬ならびに生薬を原料とした最終製品の品質確保の強化」と「原料生薬の安定確保の推進」を優先課題として取り組んでおります。

国内生薬栽培の推進につきまして「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」では、2013年度から3年間に寄せられた要望票は345件、そのうち96件が企業との折衝に進み、試験栽培への検討が行われました。2016年度から新たに、農水省の「薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業」におきまして、全国農業改良普及支援協会との共同事業として協議会を設立し、日漢協は国内生薬栽培の産地確立に向け、事前相談窓口としての役割を果たしてまいります。

一方、8割超の原料生薬を中国から安定調達する目的で、日中の伝統薬関係団体が、お互い隔年ごとに訪問し、理解・交流を深めておりますが、2016年は、日漢協側が6月に上海で開催される第7回中国国際健康・栄養保健品展覧会に合わせて訪中をいたしました。中国は、2015年、生薬の栽培・生産技術と品質向上に関する国家級プロジェクトを立上げ、2016年の2月には、中薬と医療サービスの発展計画を発表しました。中薬の品質基準の改訂が行われるなど、伝統薬の品質向上を生薬の段階から薬剤さらには医療サービスまで強化するという、国家レベルの施策がスピード感を持って進んでいます。これらの内容につきましても貴重な情報交換をしてまいりました。

国際標準化に関しましては、2016年6月に第7回ISO/TC249全体会議がローマで開催されました。Traditional Chinese Medicineが掲げられたタイトルとスコープがISO技術管理委員会で承認されてから初めての会議となり、従来にも増して活発な議論が行われました。日本の漢方製剤と生薬製剤および生薬のレギュレーションに影響がないよう、日漢協としても、専門的検討を迅速に行えるよう国際対応ワーキンググループの体制を見直し、2016年4月から新たな組織・メンバーで引き続き適切に対応しております。

一般用漢方製剤につきまして、一般用医薬品のスイッチOTC 82成分が2017年1月から所得控除の対象となります。一般生活者のセルフメディケーション意識の高まりから、一般用医薬品購入に対する行動に変化が起こることが予想されます。日漢協といたしましても、品質・安全性をしっかり担保し、ニーズに見合った漢方・生薬製剤を提供できる環境を整え、より一層国民の皆様の健康に役立てられるよう貢献して参りたいと考えております。

医療用漢方製剤では、国民医療においてその役割を果たし続けるためのさまざまな課題につきまして、行政、関係団体等と意見交換を重ねておりますが、「広くアカデミア、関係団体、関係官庁、国民・患者様の間で共通認識とし、理解を得て課題解決を通し、漢方全体のプレゼンスを上げることが必要」との結論に至りました。日漢協が主体となり取り組んでまいりますので、皆様のご指導とご協力をよろしくお願いいたします。

2016年は漢方製剤等が医療用医薬品として、薬効分類に新設されてから40年という節目の年であります。国民医療において必要不可欠な医薬品として役割がますます大きくなってきておりますが、諸先輩方の長年に亘るご尽力の賜物であると感謝してやみません。これからも国民医療においてさらに貢献できますよう、使命を果たす所存でございます。

皆様には引き続き、変わらぬご支援ご鞭撻をお願い申し上げます。