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日漢協 ニューズレター 59号

(第20巻 第2号)2003年10月

会長挨拶  協会としての活動強化を目指す

日本漢方生薬製剤協会 会長
風間 八左衛門
最近、新聞や雑誌で漢方の特集記事が掲載されたり、テレビで漢方を取り上げた番組がよく見受けられます。いずれも漢方に正面から真面目に取り組んだ内容であり、マスコミの情報収集能力の高さにも驚かされます。これも当協会が鋭意進めております「漢方の普及から定着へ」をキーワードとする、−漢方の新しい展開21−が着実に浸透してきている証と、喜んでおります。

その一方で、6月には各新聞紙上におきまして、生薬の農薬残留に関する報道がなされました。今回の報道は、農民運動全国連合会が、市販されている生薬を対象に残留農薬調査を独自に行ったところ、4種類の生薬から計6種類の農薬を検出したというものであります。関係する皆様にはご心配をおかけし、申し訳なく思っております。
残留農薬に関しましては、当協会でも1990年代に重要問題として取り上げ、実情調査を実施しております。その結果に基づき、1996年にニンジン、センナの2つの生薬を原料として使用している漢方薬に対する自主基準を協会で制定し、以降この基準に従って検査を行ってまいりました。
当協会では、6月の報道を重く受け止め、協会に加盟しております76社全社において緊急に、農薬の残留が確認されました4種類の生薬と6種類の農薬についての自主点検を実施するとともに、その結果並びに今後の方針を日漢協ホームページに公開しました。今後、技術委員会を中心に、漢方・生薬製剤の残留農薬試験法につきまして業界自主基準を制定する等、精力的に活動してまいります。

前号の巻頭でも申し上げましたが、本年度に入り、日本で80ある医学部、医科大学全てにおいて、漢方医学教育の実施が決定しております。これにより今後一層、当協会が目指しております漢方医学、漢方・生薬製剤の定着に弾みがつくものと、期待しているところであります。このように、現在、そしてこれからの漢方・生薬製剤を取り巻く環境を改めて見つめ直しますと、当協会が果たす役割がますます重要になってくることは、疑いようがありません。しかしながら、当協会におきましても他の協会・団体の例に洩れず、加盟会社数が本年度数社ではありますが、減少しましたことは、まことに残念なことであります。事務局はじめ会員会社の皆様には、日漢協が一丸となって活動を充実していける環境整備に努めていただきたいと思います。
当協会はこれからも、−漢方の新しい展開21−に基づき、漢方の定着を目指した活動を精力的に進めてまいります。皆様方には、漢方・生薬製剤のおかれております環境にご理解を賜り、なお一層のご協力をいただきますよう改めてお願い申し上げます。

(株式会社ツムラ 社長)