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日漢協 ニューズレター 60号

(第20巻 第3号)2004年1月

巻頭言  新年ご挨拶

厚生労働省医薬食品局長
阿曽沼 慎司
新年明けましておめでとうございます。

昨年は、ますます重要となっている食の安全に関わる問題について、食品行政との連携を深め、これまで以上に迅速かつ適切に対応する体制を構築するための組織改編を行うなど、当局にとっては例年に劣らず重要な一年でありました。
本年も国民の生命と健康に直接関わる医薬食品行政を担当する者として、その使命と責任の重さを改めて実感するとともに、国民の皆様のご期待に沿えるよう医薬食品行政の推進に一層努力していきたいと決意を新たにしております。
近年、国民の健康に対する意識の田管理を背景に、医薬品・医療機器等の安全性や有効性に対する国民の関心はますます大きなものとなっております。同時に、急速な少子高齢化、科学技術の進歩、国際化の進展など医薬食品行政を取り巻く環境も大きく変化しております。医薬食品局といたしましては、本年もこうした変化に迅速かつ適切に対応しつつ、各種施策に全力で取り組んでまいります。
第一に、改正薬事法の実施体制を確保し、「より優れた」医薬品・医療機器等を「より早く」、「より安全」に国民に提供してまいります。
現在、技術革新や企業の研究開発力の向上等により優れた新薬が開発されておりますが、国としては国民の保健衛生の向上のため、これらの医薬品等を迅速に審査することが求められています。
一方で、医薬品・医療機器等の適正使用のためには、安全性情報の迅速な収集及び提供が不可欠です。さらに医薬品・医療機器等の安全性に対する国民の関心が高まっており、医薬品等の安全対策をより一層強化していく必要があります。
これらの必要性に応えるため、本年4月に「独立行政法人医薬品医療機器総合機構」を設立いたします。この新法人が日米欧三極の一極を担えるような審査・安全対策ができるよう名実ともに充実させていきます。
第二に、来年4月に控えた改正薬事法の本施行に向け、新しい薬事体制の確立及び血液制度の定着を図ってまいります。
昨年7月30日に、「薬事法及び採決及び供血あっせん業取締法の一部を改正する法律」の一部が施行されました。具体的には、改正薬事法のうち生物由来製品の安全確保等に係る部分が実施されるとともに、血液偉業については、血液政治の安全性向上、国内時給を基本として安定供給の確保、適正仕様の推進を基本理念とし、国をはじめとする関係者の責務を明確化した「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」が施行されました。
今後、薬事法については、平成17年4月にむけて医療機器の特性に対応した安全対策の確立や企業の安全対策責任の明確化と国際性合成を踏まえた製剤承認制度の確立に努力してまいります。
また、血液法につちえは、血液法第9条に基づく「血液製剤の安全性の向上及び安定供給を確保するための基本的な方針(基本方針)」が既に決定されておりますが、平成16年度はこの基本方針に基づき、「献血の推進に関する計画(献血推進計画)」及び「血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)」を策定いたします。本年も血液方の基本理念の実現に向けた取り組みを着実に遂行してまいる所存です。
第三に、薬剤師の資質の向上を図るため薬剤師教育6年制の導入に取り組んでまいります。近年、有効かつ安全な薬物療法の推進、地域医療・保険への貢献など薬剤師に求められる医療の担い手としての役割は大きくなっています。また薬剤の使用に関する事故が多くなっており、薬剤師がこのような事故を防止することが重要となっているなどの指摘があります。
このような指摘に応えるために、文部科学省とも協力しながら、薬剤師の資質の向上を目的とした薬学教育6年制の実現んにむけて取組を進めてまいります。
最後に、薬物乱用防止対策に力を入れてまいります。薬物乱用防止対策につきましては、依然として継続する「第三次覚せい剤乱用期」の一刻も早い終息に向け、昨年7月に閣議決定された「薬物乱用防止新五か年戦略」により、関係省庁の一層綿密な連携の下、引き続き対策を講ずることとされました。
これを受け、厚生労働省におきましても、啓発活動の充実、取り締まり対策の強化、再乱用防止対策や国際協力の推進等、総合的な対策の着実な実行に取り組んでまいります。
このような医薬食品行政は多くの課題を抱えておりますが、本年もこれらの課題の一つ一つに全力で取り組む決意でございます。
終わりに、医薬食品行政に対する皆様の一層のご支援、ご協力をお願いいたしますとともに、皆様方のますますのご発展とご多幸をお祈りいたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。