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日漢協 ニューズレター 61号

(第21巻 第1号)2004年5月

会長挨拶  新年度に寄せて

日本漢方生薬製剤協会 会長
風間 八左衛門
2004年度のスタートに当たり、一言ご挨拶を申し上げます。

新年度はまず、医療用医薬品の薬価の改正が行われ、その幅は衣料品業界平均で4.2%というものでありました。当業界は平均で3.8%の引き下げであり、医薬品業界全体よりは小幅でありましたものの、その影響は決して小さなものではありません。新漢方製剤の開発に高い壁がある現状を考えますと、前回に引き続きまして厳しい改訂であったと考えられます。セルフメディケーションの意識が高まっているといわれながらも、市場はここ数年伸び悩みが続いている状況であります。

そのような厳しい環境下ではありますが、新年度のスタート早々に実施いたしました第7回市民公開漢方セミナーは、定員約400名の会場が満席になるなど、一般市民の間における漢方・生薬製剤への期待は非常に大きなものであると、実感せずにはいられません。「漢方の新しい展開21」も制定から3年がたち、漢方薬が着実に普及から定着へと進化しているものと思っております。

その一方で、本年1月には中国製の糖尿病治療薬を服用した男性が死亡するといった事件が発生し、新聞各紙はこの薬剤を中国製「漢方薬」として報道しました。成分等の詳細が特的できない状態にもかかわらず、おそらく、中国製の薬剤というイメージから漢方薬という表現を用いたものと思われます。

皆様もご承知のように、漢方という呼称は、江戸十代に日本に伝わったオランダ医学に対比して、日本の伝統医学を指す言葉として生まれたものであります。会員各社が、精力的に漢方の普及・定着活動を展開していく傍らで、マスコミから謝った情報が発信されることは、当協会の活動にとりまして決して好ましいものではありません。翻って「漢方の新しい展開21」を見てみますと、主に医師・薬剤師・患者さん・消費者が啓蒙の対象とされ、マスコミに対する普及・地着活動は明文化されておりません。私は、早急にマスコミへの対応策を検討し、実施すべきであると考えております。

平成17年4月には改正薬事法の完全施行を控え、会員各社には例年に比べましても非常に多忙な年になるかと思われますが、本年度も漢方・生薬製剤のおかれている環境を理解され、漢方・生薬製剤の普及ならびに定着活動に、なお一層努力していただくようお願い申し上げます。

(株式会社ツムラ社長)