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日漢協 ニューズレター 61号

(第21巻 第1号)2004年5月

生薬学教室を訪ねて[32]
生物活性を指標にした天然医薬資源の探索研究


 福岡大学薬学部生薬学研究室
七つ星の薬剤師をめざして

関西以西で最大の規模を誇る福岡大学の前身は昭和9年(1934)創立の福岡江東商業学校。その後、19年、21年にそれぞれ九州経済専門学校、福岡経済専門学校と校名の改称を経て、同24年、福岡外事専門学校を統合し、福岡商科大学(商学部商学科)を設立。31年に法経学部の増設を樹に現在の福岡大学となりました。

以後、同大学の躍進はめざましく、34年、法経学部を分離して法学部、経済学部を増設したのを皮切りに、35年に薬学部、以後、工学部、人文学部、体育学部(現スポーツ科学部)、理学部、医学部を次々に増設、今や9学部30学科、大学院10研究科32専攻を擁する総合大学としてのゆるぎない地歩を築いています。

キャンパスは福岡市南郊の緑豊かな油山の裾野にあり、全ての学部、大学院がこの七隅キャンパスに集約されています。来年度には地下鉄3号線の開通が予定され、いっそうの発展が期待されています。

来年45周年を迎える薬学部(薬学科)の創設は昭和35年。41年に製薬化学科が増設され、今日に至っていますが、本年より従来の薬学科を医療薬学科、製薬化学科を生命薬学科に改称、新たな歩みがスタートしたばかりです。

同学部がめざしているのは「七つ星の薬剤師」、同じキャンパス内にある医学部、病院、附属看護専門学校と連携を図りながら、薬剤師の理想ともいわれる七つの資質(医療提供者、解決型決断者、情報伝達者、先導者、医療管理者、生涯学習者、教育者)の養成に余念がありません。この恵まれた環境ともあいまって、薬剤師国家試験では常に上位にランクされ、昨年は新卒者合格率が全国1位の実績をあげています。
医(薬)食同源の解明

生薬学研究室は薬学部の誕生とともにあり、同学部で最も歴史のある研究室の一つです。初代が塚本赴夫、二代目・山内辰郎、三代目が岡部光の各教授で、本年4月からその後を告いだのが金城順英・安部フミ子助教授。現在、両先生を柱に土橋良太・大川雅史助手、大学院生3名、4年生16名が研究に勤しんでいます。

同権吸湿が取り組んでいる研究テーマは、

  • 生物活性を指標にした天然医薬資源の探索、研究

    金城、土橋先生が主として行っているのが

  • 動物細胞培養法を応用したフィトケミカルの機能解析

    金城先生は

  • HepG2細胞を用いたフィトケミカルの肝保護(抗肝炎)作用解析。

    土橋先生は

  • 腸内細菌によるフィトケミカルの代謝物構造解析。

    また、安部、大川先生がメーンとして研究しているのが、

  • シャーガス病治療薬開発を目指した抗原虫(トリパノソーマ)活性物質の探索

    このほかにも健康増進、予防医学の立場から身近にある食品やサプリメントの有効性、安全性の科学的検討も行い、「医(薬)食同源」の解明を目指しています。