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日漢協 ニューズレター 65号

(第22巻 第2号)2005年9月

日漢協専門委員会 活動状況報告


総務委員会
委員長 中山 照也(株式会社ツムラ)


日漢協の会則全般について見直すべく、この一年間をかけて検討していくことにした。検討にあたっては「日漢協の会則検討チーム」を編成し、総務委員会委員以外の会員にも参加を呼びかけ、できるだけ幅広く会員の意見を取り入れて検討していく予定である。

第23回定期総会をもって退任された剤盛堂薬品高橋諄和副会長に対し、日漢協に対する長年の功績に報いるべく、感謝状と記念品を贈呈する事が理事会で承認された。また、高橋前副会長、中川健前副会長(カネボウ薬品)を新たに日漢協顧問に委嘱することも承認された。

2005年度FHH会議(生薬・薬用植物に関する国際調和のための西太平洋地区討論会)が6月29、30日の2日間にわたり東京で開催され、日漢協より関係委員会委員8名に参加していただいた。また日漢協主催の会員工場見学会にはFHH会議参加者のうち21人が参加され、熱心に見学された。

日薬連からの依頼もあり、日漢協事務所で開催の委員会等において、軽装での対応(いわゆるクールビズ)を会員各社にお願いした。具体的には日漢協で開催する会議参加者および事務局員のノーネクタイ・ノー上着対応、事務所冷房温度のアップ、などである。

国際委員会
委員長 木下 行(本草製薬株式会社)


先の5月19日の理事会、総会において当協会の「漢方・生薬製剤および生薬の残留農薬に関する自主基準」が承認されたことに伴い、国際委員会として理事会の承認を得、協会から原料生薬の主要な生産国中国に陳情を行うべく訪中団を公募、編成した。

現況では団長:風間会長、副団長:山本副会長とし、技術委員長、生薬委員長、総務委員長および応募いただいた会員各社のメンバーを加えて総勢約15名の団員編成となり、本年10月19日より25日迄、中国の国家食品監督管理局、国家中医医薬管理局、国家発展改革委員会経済運行、中国中医研究院、中国医薬保健品進出口公司との面談および河北省安国県生薬自由市場、天津生薬加工工場などの見学を予定している。

これにより中国各地より当協会の自主基準に沿った原料生薬の安定供給に繋がるよう要望し、生薬に於ける日中相互貿易拡大の重要なる試金石となるべく理解と協力を仰ぐ計画である。

当委員会の今年の重要活動である「FDA植物薬ガイダンス」の小冊子作成に関しては、より日本の漢方および当協会のプラスになるよう、目的とする項目を絞り込み、次回委員会から検討討議を始める。

6月29日から30日に、国立衛研の合田先生の主催で開催されたFHH会議に、当委員会としてツムラの佐々木氏が代表出席した。

6月21日に行われた、例年の国際厚生事業団の会議に当委員会として、大正製薬の大島副委員長が代表出席した。

企画委員会
委員長 松本 良三(小太郎漢方製薬株式会社)

講演会の開催

(1)3月17日、協会会議室において「製薬企業における個人情報の適正な取扱いのためのガイドラインについて」と題し、日薬連個人情報委員会飯田信次副委員長に講演していただいた。

個人情報取扱い事業者の定義、保有個人データの開示、利用目的の特定、利用目的の公表、情報のセキュリティ(人的安全管理、組織的安全管理、物理的安全管理、技術的安全管理)等ガイドラインの詳細をわかりやすく説明していただいた。

(2)5月19日、KKRホテル東京において「医療保険制度改革と漢方薬業界」と題し、厚生労働省医政局経済課二川一男課長に、社会保障制度の見直し、医薬品産業ビジョンに関連して、企業の統合、ジュネリック使用促進における新薬・外資の参入の期待等の話をしていただいた。漢方については代替医療が各国にあるので、海外進出のチャンスはあるとの話をされたが、一方ではエビデンスを求めないと発展しない、実勢価格が下がったものの薬価を下げるなという話は聞けない、高く売ってもらうしかない等厳しい話もされた。

(3)7月21日、愛知厚生年金会館において「医療制度改革 診療報酬改定 薬価(制度)の見直しなど」と題して、(社)日本薬剤師会漆畑稔副会長に講演していただいた。医療制度改革の審議状況、医療保険制度改革の審議状況等、薬価制度の議論の内容等を踏まえて漆畑先生の考え方をお聞きした。

技術委員会
委員長 佐々木 博(株式会社ツムラ)

第15改正日本薬局方(平成18年4月告示)に収載すべく、Aランク5処方(葛根湯、黄連解毒湯、小青竜湯、芍薬甘草湯、大黄甘草湯)およびBランク5処方(小柴胡湯、加味逍遥散、苓桂朮甘湯、補中益気湯、柴苓湯)の各条原案が、それぞれ『JPフォーラム14.1』(3月号)および『JPオーラム14.2』(6月号)に掲載された。試験法部会および局方WGでは、15局追補収載に向けて八味地黄丸などCランク8処方について各条原案作成作業が開始された。並行して、売上げ上位50位までの処方に配合されるが局方未収載の生薬(大建中湯の膠飴、麦門冬湯の粳米など)についても検討が開始された。

『JPフォーラム14.1』に掲載された製薬用水(常水の削除)および丸剤の崩壊試験(試験法の変更)に関し、4月に会員各社からの意見・要望を取りまとめ、局方事務局あて提出した。常水使用に関しては、この程日漢協、日本大衆薬工業協会など関係5団体連名で行政当局に要望書が提出された。

一昨年、サンシュユなど4種の生薬に残留農薬が検出されマスコミで報道された。残留農薬に関して業界自主基準とすべく検討を重ねてきたが、5月の理事会において、生薬ならびに漢方・生薬製剤の残留農薬に関する自主基準(有機塩素系農薬はすべてに適用。有機リン系およびピレスロイド系農薬については漢方製剤のみ適用)が承認され、6月1日から実施となった。不純物試験法部会では、引き続き生薬と生薬製剤の有機リン系およびピレスロイド系農薬について検討中である。

GMP部会では、改正GMP省令に基づき上乗せ基準である「漢方GMP」の見直しを行っている。

第25回医薬品GMP研究会が、例年通り、東京(10/27)、大阪(11/2)、富山(11/8)で開催される。

生薬委員会
委員長 浅間 宏志(株式会社ウチダ和漢薬)

栽培部会では、日本産薬用作物を適用作物表大分類の野菜類へ編入されることを目的に作成した野菜類編入希望品目リストを基に、農薬検査所と協議を進めており、概ね受け入れられる方向である。また改めて「漢方の新しい展開21」に基づく日本産薬用作物の栽培振興について検討を深めている。

品質部会では、技術委員会との連携により「生薬の残留農薬に関する自主基準」が完成し、11生薬について総BHCおよび総DDTに関する自主基準が6月からスタートした。今後は自主基準の第二弾に向けての必要な調査および検討を行い、技術委員会との連携の中で準備を進めてゆく。

流通部会では、改正薬事法において薬局製剤に用いる生薬は「薬局製剤用医薬品」として製造販売承認を要することを確認した。ただし、「薬局製剤用医薬品」以外の生薬の適正な流通については、引き続き当局と協議を続けている。また医療用製剤委員会との連携により、製剤と併せて生薬の薬価についても適正な薬価の要請が日薬連宛て意見に盛り込まれた。今後も更に適正な生薬薬価について検討を行う予定である。

薬制委員会
委員長 巽 義男(カネボウ薬品株式会社)

平成17年4月1日に改正薬事法が施行される関係で、3月末に製造販売業許可、GMP適合性調査申請、処方せん医薬品等の取扱いなどの関連通知が発出された。

漢方製剤については医療用・一般用ともに第2種医薬品に該当されることより、製造販売業の許可要件の1つである安全管理手順書および品質保証手順書・品質標準書の設置は最低1種類で足ることとなった。

製造販売業者の立入調査に関しては、大阪府では医薬品について、平成17年度中に全業者に実施されるとしている。また、埼玉県では3年計画で実施するとホームページ上に公開している。

一般用医薬品のパッケージ・ラベル等の表示ガイドライン(案)が日本医薬品直販メーカー協議会で検討され、日漢協に意見・要望の提供が依頼され、一般用製剤委員会と共同で回答を提出した。

一般用医薬品の販売制度改正検討部会は7月8日に第16回目の部会が開催され、これまで出された意見のとりまとめについて議論された。医薬品の販売に必要な情報提供の内容や方法、医薬品販売に従事する者の資質・責任、消費者への周知などについて整理された。今後は、医薬品のリスクの程度に応じた情報提供を行うための実効性のある制度を構築するため、このとりまとめを中心に集中審議され、薬ノ事法改正法案の策定が進められる予定である。

再評価委員会
委員長 上之園秀基(株式会社ツムラ)

再評価審議中の7処方10試験

  • 黄連解毒湯「高血圧症随伴症状」
  • 桂枝加芍薬湯「過敏性腸症候群」
  • 芍薬甘草湯「肝硬変に伴う筋痙攣」「月経痛」
  • 小柴胡湯「感冒」「胃炎」
  • 小青竜湯「気管支炎」
  • 白虎加人参湯「薬剤性口渇」「アトピー性皮膚炎の熱感・口渇」
  • 六君子湯「上部消化管機能異常」

    再評価委員会にて作成した、医療用漢方製剤の適正使用推進への取り組み状況を纏めた冊子に関しては、現在当局にその内容を情報提供している。今後も引き続き、本冊子の内容を情報提供していく予定である。また、平成17年7月4日に第16回再評価委員会を開催し、以下の内容を検討した。

  • クールビズへの取り組み、委員の交代等
  • 当局の審査進捗状況の確認
  • 適正使用推進に向けた取り組み(冊子の活用等)に関する今後の予定
  • 分担金使用状況の報告と今後の清算時期の検討

  • 医療用製剤委員会
    委員長 丸木 希望(株式会社ツムラ)

    医療用製剤委員会

    中医協薬価専門部会において、7月末に製薬業界のヒアリングが予定されているが、6月6日に日薬連より日漢協宛てヒアリングに盛り込むべき意見があれば提出するよう要請があった。

    生薬委員長と相談の上、医療用製剤委員会・生薬委員会合同の意見(案)を作成し、正副会長、理事の方々にご意見を伺い取り纏め、意見書とともに武田日薬連会長宛て風間会長の要望書をあわせ6月21日に日薬連に提出した。

    保険薬価研究部会

    今年度は、医療用漢方製剤に対する医療関係者および患者さんの意識調査を実施し、漢方の日本の保険医療における重要な位置付けを確認することにした。秋口までに調査方法・内容を決定し、今年中に調査を実施、年明けに集計・分析を実施する予定である。

    平成18年度の政府予算編成の基本方針となる、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」の閣議決定に至る経緯、中医協薬価専門部会の開催状況、今後の予定等を説明した。

    有用性研究部会

    昨年8月〜12月の臨床論文をエビデンスレベル別に整理した。ランダム化比較試験 3報、比較試験 9報、前後比較試験 32報、症例報告1報であった。

    日漢協研究助成事業は、平成16年度(第2回)研究助成対象者に対し報告書、経費明細書を9月までに提出していただく旨の要請と、平成17年度(第3回)研究助成対象者に対し研究費の振込み方法等の連絡確認及び助成金の振込みを行った。また、平成18年度(第4回)の研究助成は、募集要項、応募用紙の内容に関し7月の理事会で承認を得、募集を開始した。

    一般用製剤委員会
    委員長 大窪 敏樹(カネボウ薬品株式会社)

    (1)くすり相談部会

    下記のテーマを中心に活動を行っている。

    I,事例研究

    II,GVP施行に伴うくすり相談業務の対応

    III,各種情報交換(日薬連くすり相談委員会等)

    *有用な情報交換を行っていますので、新規入会を歓迎します。

    (2)処方部会(一般用漢方210処方の整備)

    厚生労働科学研究『一般用漢方処方の見直しに資するための有用性評価(EBM確保)手法及び安全性確保に関する研究』(平成15〜17年)〔主任研究者:国立医薬品食品衛生研究所 合田生薬部長〕に協力研究員として参画し、活動を進めている。

    本研究に関する活動は以下の通りである。

    1)一般用漢方処方の有用性評価のための手法の確立

    猪苓湯についての調査が6月〜9月の期間で行われている。(調査薬局:28薬局)

    2)一般用漢方処方の見直し

    I,現行処方の効能・効果の見直し

    210処方の一通りの見直しが終了し、冊子としてまとめられた。本年度は課題箇所の検討を研究班で行っている。

    日漢協においては、間違い箇所の抽出を処方部会で行うと共に、一般用製剤委員会および関連委員会に意見を求め、変更希望箇所をまとめて研究班に提示する予定である。

    II,新規追加候補83処方の検討

    検討は、日漢協が文献調査を基に作成した成分・分量および効能・効果等のまとめ表を資料として進められ、63処方が終了した。4回の研究班会議で全83処方の検討が進められるため、それに合わせて部会で検討を行っている。

    安全性委員会
    委員長 篠原 宣(株式会社ツムラ)


    日漢協業界統一の使用上の注意改訂を2回行った。1回目は、4月1日発出の事務連絡に基づくもので、柴胡桂枝乾姜湯と六君子湯は「肝機能障害」、防已黄耆湯は「間質性肺炎」、三物黄湯は「間質性肺炎」および「肝機能障害」を重大な副作用の項に追記することになった。同様に一般用医薬品の同薬剤も措置されている。

    続いて、2回目は7月20日付の薬食安指示に基づき補中益気湯に「間質性肺炎」の追記を、事務連絡に基づき小青竜湯に「間質性肺炎」の追記を実施した。

    これについても一般用医薬品の同薬剤も措置されている。補中益気湯のみが菜食安指示になった理由は、改訂根拠症例の中に確定例とみなされた死亡症例があったためである。

    また、これらの改訂と薬事法改正により添付文書の改訂が行われるこの期に合わせて、添付文書の「その他の副作用」の記載方法を、平成9年4月25日付、薬発第607号通知に基づき添付文書改訂時に順次表形式に変更することを申し合わせた。

    6月29日から30日にかけて東京で開催された第三回のFHH国際会議(生薬・薬用植物に関する国際調和のための西太平洋地区討論会)に日漢協関連委員会の8名のオブザーバーの一人として安全性委員会を代表して委員長が参加した。

    従来二つあった小委員会に加えてハーバルメディスンの副作用に関する小委員会を立ち上げることが決定した。日漢協安全性委員会委員長がメンバーになることが提案され採択された。

    医療用製剤流通適正化委員会
    委員長 杉浦 計三(カネボウ薬品株式会社)


    薬事法改正に伴う「医療用医薬品プロモーションコード」の用語等の読み替えについて製薬協の内容が3月30日付にて出された。これを受けて「日漢協医療用漢方生薬製剤プロモーションコード」の一部改定に着手した。

    法改正に伴う主たる読み替え箇所は、(1)製造業から製造販売業(2)「市販後調査」から「製造販売後の安全確保業務」と「製造販売後の調査・試験等」である。9月開催の理事会にて決定すべく当委員会で検討作業を進めている。なお、今回の改定は用語の読み替えが主であるので変更箇所の対比表を作成することで対応する予定である。

    第2回委員会(6月21日開催)において講演会を実施した。「規約違反の未然防止・拡大防止策について」と題し医療用医薬品製造販売業公取協の岩渕専務理事よりご講演をいただいた。

    ルールを守るためには業界と各企業の取り組みが特に大切であることを強調された。また、最近の業界における規約違反被疑情報の取り扱い状況など会員会社として大いに参考になった内容であった。

    医療用製剤教育研修委員会
    委員長 辻本 眞治(株式会社ツムラ)

    『MR漢方教本』第3部の改訂作業について

    『MR漢方教本』の第1部(漢方の基礎)と第2部(製剤学)に関しては昨年度改訂し、『MR漢方教本?』として改訂版を発刊した。今期は残った第3部(添付文書・制度・その他)に関して改訂作業を進め、今期末に『MR漢方教本?』として発刊する予定である。

    内容は過去に当委員会にて発刊している『MR漢方教育研修ガイド』『PMSハンドブック』を追加するとともに、改正された薬事法の部分等を改訂する事としている。

    「漢方・生薬製剤および生薬の汚染対策」に関する教育講演の実施について

    当委員会では、今回日漢協で新たに規定された「漢方・生薬製剤および生薬に関する残留農薬の自主基準」を中心に微生物汚染、重金属などに関する品質に関して、技術委員会の佐々木委員長を演者とした教育講演を企画実施した。

    また、技術委員会の佐々木委員長のご好意により講演内容の資料を頂戴し、会員各社にて教育用資材として加工し、MR教育を実施する事とした。

    広報委員会
    委員長 太宰 俊造(株式会社ツムラ)


    (社)日本東洋医学会との共催「市民公開講座」を、5月22日に富山国際会議場メインホールで開催した。「抗老化と漢方」と題して、北里研究所東洋医学総合研究所の花輪壽彦所長に、また、「漢方は生きている」と題して、富山医科薬科大学和漢薬研究所の小松かつ子教授に講演していただき、聴講に来られた400名を超える方々に漢方をより正しく理解いただく一助となった。

    一昨年より進めていた漢方・生薬製剤および原料生薬の残留農薬に関する自主基準が策定され、6月1日から運用が開始されたので、マスコミに発表するとともにホームページにも掲載した。

    『ニューズレター65号』、『日漢協ガイド2005年版』ならびにその英訳版の編集を行い、配付先の見直しを行った後に事務局より会員会社、業界団体、行政、マスコミ等に配布していただいた。

    また、4月6日に実施した第8回市民公開漢方セミナーのテーマである「加齢はこわくない」の小冊子化を行うとともに、ホームページに動画で掲載した。

    マスコミにおいて、中国の薬を漢方薬と記載した記事が数件見られたため、それぞれに対して漢方薬の説明と注意喚起を行った。