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日漢協 ニューズレター 67号

(第23巻 第1号)2006年5月

日漢協の動き


第9回市民公開漢方セミナー
ストレスと漢方 ―ストレスと上手に付き合うために―


第9回市民公開漢方セミナーが、4月13日(木)午後6時半より、文京シビックホールで開かれた。

久米由美先生(東京女子医科大学附属東洋医学研究所)は、まず、ストレスを「人間が刺激、ストレッサーを受けた時に生じる歪み」と定義づけ、適度なストレス(能率、効果のアップ、爽快感、達成感)と過度なストレス(疲労、過労、不快感)があり、身体的、物理的、環境的、精神的、社会的、人間関係によるさまざまなストレスがあると指摘された。

久米 由美 先生

このストレスの影響には個人差が大きく、ストレスをなくすことは困難なことが多い。ストレスによるマイナスの影響を少なくすることが肝要と語った上で、漢方の基本的な考え方として、心身一如、未病(を治す)、気血水、養生などについて解説された。

その後、各論として、よく使われる処方について、精神症状が主な場合胃腸が弱い、体力がない場合頭痛、めまい、月経関連症状などの場合に分け、具体的な症状とそれに対する処方について述べられた。処方・の場合で憂鬱、不安、不眠で、喉の詰まり感がある人には半夏厚朴湯。胃腸が弱い人には香蘇散、動悸、息苦しい、神経過敏の人には柴胡桂枝乾姜湯。倦怠感、無気力には加味帰脾湯と、一例一例、丁寧に説明された。


満員の会場


続いて実際の治療ケースとして2例の紹介があり、二つのケースを通し、患者の心得として、自分の身体と心について知り、危険信号を見落とさない。医者に行けば、薬を飲めば何とかなるではなく、自分の健康に対して積極的になる。受け身でなく、自ら考え、努力する。そういう姿勢が欠かせないと強調。漢方医師ならではの優しさ溢れる講演であった。
平成18年度日漢協研究助成

研究テーマ決まる

第4回目にあたる18年度の研究助成には臨床、基礎、生薬・化学などの幅広い研究分野から78件の応募があった。当協会が委嘱した学術専門委員による選考委員会で公平かつ厳正なる審査の結果、50万円の助成3件、30万円の助成を5件、以下の8テーマに助成金を交付することになった。

●平成18年度 日本漢方生薬製剤協会 助成対象研究一覧(別項)