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日漢協 ニューズレター 73号

(第25巻 第1号)2008年5月

日漢協26周年を迎えて

日本漢方生薬製剤協会
副会長 
内田 尚和

日漢協の創立26周年を迎えるにあたり、関係する皆様に心から御礼を申し上げますとともに、ひと言ご挨拶申し上げます。

昭和58年7月に、当時の全漢方生薬製剤協会(全漢協)と漢方生薬製剤研究会(漢研)の二団体が大同団結し「日本漢方生薬製剤協会」が発足し、漢方生薬製剤業界が一つとなった際の先達の方々のご苦労と、現在に至るまで関係各界の多くの方々の熱心なご指導とご助力、また会員会社の皆様および事務局の方々の大変なるご努力による活動に改めて感謝申し上げる次第です。日漢協発足以降、医療用漢方製剤のマル漢申請、副作用問題や再評価の課題、漢方GMPの策定、また最近では薬価基準への対応や残留農薬自主基準の設定とマスコミ対策などその活動は目覚ましく、時代が求める変化によく対応してまいりました。

話は戻りますが、日漢協設立の昭和58年当時は 小平主席による改革開放政策により、中国は市場経済への移行が進んだ頃で、原料生薬の取り引きにおいても春夏の交易会から「水荷」と呼ばれる香港ルートからの生薬が多く流通するようになった時代です。私自身この流れに疑問を持ち、中国の産地に直接入り調査を進めることになった頃ですが、今回改めて日漢協十年史、二十年史を読み返すと協会設立当時から原料生薬の確保は重要な課題のひとつと認識されており、時代背景が異なる中で先達の方々の慧眼に敬服しております。

原料生薬に関する課題は、今では多くの会員会社が認知されるところとなり、平成15年には故 鈴木五郎副会長をはじめとする皆様のご尽力により生薬委員会が設置されました。生薬の残留農薬や重金属等の品質に係る安全面の取り組みと、栽培や流通など量的な確保などの安定化への取り組みによる「安心」を提供できるよう、今後とも活発な活動が求められるところです。また平成19年8月に厚生労働省が公表した新医薬品産業ビジョンにおいて、漢方製剤・生薬はベーシックドラッグファーマの一つとして、「今後も質の良い製品を安定的に供給していけるような企業体質の強化が求められる」とされています。原料生薬の安心確保は間違いなくこの体質の強化に必要な課題であり、国際的な戦略資源物資との考えに立てば、業界はもとより官・学との連携の中で、日本の役割や中国ならびに諸外国との協力体制を早期に構築して行く必要があります。

現在検討している委員会組織等検討班は、原料生薬に限らず漢方生薬製剤および生薬に関する現在・将来にわたる多くの課題に取り組むために、日漢協の活動を更に充実させるべく、業態別会議と機能別委員会から構成される予定です。生薬の安全・安定による安心確保から製剤育成、エビデンス集積、国際調和など活動は多岐にわたりますが、今後とも風間会長のもと、健全な業界発展と国民の健康と福祉の増進に貢献できますよう、引き続き会員会社のご支援を賜りたくお願い申し上げる次第です。

(株式会社ウチダ和漢薬 代表取締役)