制作物のご紹介 >> ニューズレター >> 日漢協 ニューズレター 74号

日漢協 ニューズレター 74号

(第25巻 第2号)2008年9月

ご挨拶 ますます国民から愛される漢方薬を目指し

日本漢方生薬製剤協会
副会長 
小林 豊

平成20年4月から、厚生労働省によるメタボリックシンドローム対策の一環として『特定健康診査・特定保健指導』が実施されています。生活習慣病の予備軍を見つけ出して、病気を未然に防ぐことを目的としております。男女を問わず40歳以上の被保険者・被扶養者を対象として「特定健康診査」を実施、さらに診査においてメタボリックシンドローム及びその予備群と診断された方に「特定保健指導」がなされます。メタボリックシンドロームとその予備軍は、40〜74歳でみると、男性は2人に1人、女性は5人に1人と報告されておりますので、多くの方々が受診されることが予想されます。

受診を契機にして生活者の生活習慣病予防に対する意識が一層高まり、医薬品、特に漢方製剤による医師からのアプローチ及びセルフメディケーションの推進が期待されます。メタボリックシンドロームの背景には食生活の変化や、生活習慣の変化、さらには遺伝的な要因に至るまでさまざまな問題が関わってきます。数千年に亘る蓄積された経験を元に、一人ひとりの症状にあわせて処方される漢方薬は、これら症状に対して洋薬にはない可能性が秘められていると考えております。日本漢方生薬製剤協会は、国民の皆様の健康に貢献することを目的とし、会員相互の密接な連携のもと、漢方製剤・生薬製剤・生薬のエビデンスデータの集積に努めております。メタボリックシンドロームに対する有効性においても、エビデンスデータの蓄積が行われ、この現代病ともいえる症状の撲滅に活用されることが期待されます。

最近のトピックスとして、平成20年6月23日に厚生労働省より「一般用漢方処方に関する承認における基準の改正に関する意見募集について」のパブリックコメントが発出され、念願であった一般用漢方の処方の見直しが行われようとしております。現代の科学水準に叶ったガイドラインに改訂されることで、消費者にとって根拠が確かな漢方処方を提供することができ、益々漢方処方の発展が期待されます。

有効性の面だけではなく安全性の面におきましても日漢協は注力しております。平成8年に残留農薬に関する業界自主基準を定め会員会社にて運用を行っております。漢方製剤・生薬製剤・生薬への国民の期待が高まっている今だからこそ、このような原料生薬における品質確保と安全確保のより一層の推進と情報開示を真摯に対応することが必要となってくると考えられます。

日漢協は1983年の設立以来、一貫して漢方製剤・生薬製剤・生薬の普及と定着、発展の活動に努めてまいり、今日、実に会員会社78社から構成される業界団体となりました。日漢協では、今後もより一層の漢方製剤・生薬製剤・生薬の地位向上に努め、国民のより豊かな生活に貢献できるよう業界団体として邁進してまいる所存ですので、会員各社の皆様には引き続きご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。

(小林製薬株式会社 代表取締役)