制作物のご紹介 >> ニューズレター >> 日漢協 ニューズレター 77号

日漢協 ニューズレター 77号

(第26巻 第2号)2009年9月

業態別会議


医療用漢方製剤会議
医療用漢方製剤会議は、医療用漢方製剤を取り扱う会員会社及び医療用漢方製剤の原薬エキスを扱う会員会社、15社で構成される。

1.活動方針
  平成19年8月30日に、厚生労働省医政局経済課が中心となり纏められた「新医薬品産業ビジョン」では、製薬
  産業の将来像の中でメガファーマ、スペシャリティファーマ、ジェネリックファーマ等と並び、企業形態の1つと
  してとしてベーシックドラッグファーマが初めて位置付けられ、そのひとつに伝統的な医薬品(漢方製剤・生薬
  など)を供給するメーカーがあげられた。そして、ベーシックドラッグファーマの課題として、今後も質の良い製
  品を安定的に供給していけるような企業体質の強化が求められるとされた。この命題に関し、医療用漢方製
  剤の会員各社共通の事項に関しては、医療用漢方製剤会議が中心となって取組むことになる。
  本年度の大きな課題の1つには、薬価制度への対応があげられる。現在の医薬品流通の実態下では、薬価
  と市場実勢価格の乖離を調整幅2%の間に収めることが困難であり、現行の薬価改定方式が続く限り恒常的
  に薬価は下がり続け、早晩安定供給に重大な支障が生じることになる。現在中央社会保険医療協議会にお
  いて、新医薬品の評価の拡充及び薬価維持特例の提案を中心とする日本製薬団体連合会(日薬連)の薬価
  制度改革案に係る議論が進められている。薬価維持特例の提案は医療用漢方製剤や医療用生薬にとっても
  薬価制度に起因する問題の解決に結びつく可能性が大きく、その実現に向け日薬連の構成団体として取組
  みを推進しているところである。
  医療用医薬品は、国民の生命・健康に重大な関連を持つこと、医療保険財政との関わりが強いこと等から、
  非常に高い倫理性、信頼性及び透明性が求められ、より一層の公正な企業行動、開かれた企業体質、企業
  倫理の遵守など、国民の信頼を裏切らないよう努めることが求められている。そのような観点から、適正な流
  通に向けた取り組みやプロモーションコード・公正競争規約の遵守、MR教育や研修への取り組みも大きな課
  題としてあげられる。また、医療用漢方製剤や医療用生薬の現代医療におけるプレゼンスを高めるために
  は、有効性・安全性に関するエビデンスデータを集積し、アクセスしやすい環境を構築することも重要な課題
  である。

2.組織構成
  医療用漢方製剤会議では、医療用漢方製剤委員会、流通適正化部会、教育研修部会、有用性研究部会、保
  険薬価研究部会の1委員会、4部会のもと、上記の課題につき鋭意取組んでいるところである。なお薬価制度
  の実務に関しては、医療用漢方製剤会議に属する会員のみならず、生薬会議の会員及びその他の会員のう
  ち医療用生薬の製造販売承認を取得している日漢協会員各社共通の課題であることから、これらの会社で
  構成される保険薬価プロジェクトを設置し活動している。



生薬会議
生薬会議は、原料生薬を取り扱う会員会社(自家消費・販売)、または「調剤用」などの最終製品たる生薬を取り扱う会員会社、34社で構成される。

1.活動方針
  原料生薬の品質維持と安定確保は、医療用漢方製剤、一般用漢方製剤、生薬製剤、原薬エキスのそれに大
  きな影響を及ぼす。「漢方の新しい展開21」(2001年)、「平成19年度を初年度とする中長期事業計画」(2007
  年)のいずれの指針でも重要視されている。原料生薬の品質を守り、調達経路を確実にすることで、漢方製剤
  の安定供給に全力を尽くしたい。
  昨今、食品等への安全性に対する国民意識は高まっており、漢方生薬製剤に対しても例外ではない。原料生
  薬の残留農薬や重金属などの問題に対応していく。
  生薬の主な産出国である中国が、自然環境や経済事情などの変化から、輸出を減らし国内供給を優先する
  政策にシフトしている。一方で、日本国内の生薬生産量は減少している。絶対量を確実に輸入できる道筋と、
  国内生産の維持・発展を図り原料生薬の安定確保に向けた施策を構築していかねばならない。

2.組織構成
  委員会のもとに、生薬栽培部会、生薬流通部会、生薬企画部会、保険薬価研究部会、の4つの部会を設置し
  た。



一般用漢方製剤会議
一般用漢方製剤会議は、一般用漢方製剤を取り扱う会員会社47社で構成される。

1.活動方針
  1)一般用漢方製剤の普及、振興に関する活動
    くすり相談部会・処方部会・適正使用推進部会において、各諸問題について検討する。
  2)一般用漢方製剤の情報提供のあり方に関する検討
    くすり相談部会・処方部会・適正使用推進部会において、各諸問題について検討する。
  3)一般用医薬品を巡る状況変動に応じた活動
    行政の動きに対する対応、消費者の要望に対する対応を行う。

2.組織構成
  委員会のもとに くすり相談部会、処方部会及び適正使用推進部会の3つの部会を設置した。
  ◎くすり相談部会
    1)3つのワーキンググループ(WG)で活動を行っている。
      @新210処方WG:Q&A集の新210処方効能・効果への対応
      A事例・苦情相談G:事例・苦情への回答
      BトピックスG:トピックスの収集
    2)部会内規の改正(組織変更に関連しての対応)
  ◎処方部会
    一般用漢方処方の効能・効果について審査管理課と調整を行い、一部の例外を除いて基本的には基準に
    合わせることになった。例外とは、剤形(投与経路)の異なる製剤及び生薬製剤(漢方処方名を一切標榜せ
    ず、漢方とは異なる製法のもの)である。このため、基準と異なる効能・効果を持つ既承認品目(基準外で
    臨床試験により承認された品目)の対応についても、一変申請が必要となる。
    今後、新規追加処方が早期に薬食審・一般薬部会に諮られ、基準となるように活動を続ける予定である。
    ★「改訂 一般用漢方処方の手引き」発刊  (株)じほう(¥7,350)
     財団法人日本公定書協会/監修   日本漢方生薬製剤協会/編集
  ◎適正使用推進部会
    7月7日に第1回部会を開催し、部会名称を“適正使用推進部会”に決定し、正副部会長選出及び活動内容
    につき意見交換した。今後、安全性委員会等の日漢協内組織及びOTC薬協会等との連携により、漢方製
    剤の適正使用を推進する活動を行う予定である。
    なお、一般用防風通聖散製剤のAURについては、厚生労働科学研究による研究班が組織化され、第1回
    会議が6月30日に開催された。(主任研究者;国立医薬品食品衛生研究所合田生薬部長)次回(10月中旬)
    からプロトコールについて検討の予定である。



生薬製剤会議
生薬製剤会議は、生薬を配合した一般用医薬品を取り扱う会員企業、42社で構成される。

1.活動方針
  生薬製剤の定義については種々の見解があるが、当会議では生薬を配合した一般用医薬品のうち、一般用
  漢方製剤承認基準に収載された方剤以外の製剤を検討対象としており、新たな生薬製剤の開発をめざして
  いる。
  当面の予定としては、新たな効能・効果を標榜できる生薬製剤の開発モデルを作成することを設定しており、
  必要な情報の効率的収集、官民研究者の支援獲得、並びに関係当局との協議や関係業界団体との連携を
  行うための日漢協内での体制作り等を進めていく。

2.組織構成
  生薬製剤委員会のもとに、制度研究部会、製剤
  開発部会の2つを設置した。
  ◎制度研究部会
    新たな生薬製剤の承認取得に向けて、日漢
    協内はもとより、関係団体および当局との交
    渉等に関する体制作りについて検討していく。
  ◎製剤開発部会
    一般用漢方製剤承認基準に収載された効能・効果等の分析を踏まえて、有望な薬効群での処方検討、エ
    ビデンス構築等を図っていく。


原薬エキス会議
原薬エキス会議は、チンキ剤や流エキス剤、乾燥エキス剤など中間原料の各種エキスを製造している会員会社8社で構成される。医薬品業界では、今回初めて「生薬を原料として製される原薬」に関する議論の場ができたと言ってよい。

1.活動方針
  新しくスタートした組織であるので現在課題を整理中であるが、メンバー会社からは原薬エキスの製法や品質
  に係る諸問題、承認申請やGMP上の課題が数多く寄せられている。当面、日本薬局方の製剤総則改正、日
  本薬局方外規格集に収載されている生薬や植物由来のエキスの品質規格の見直しなどに取り組む方針であ
  る。

2.組織構成
  実務担当組織である原薬エキス委員会も活動
  を開始したばかりである。本年4月設置時には6
  社8名でスタートしたが、現在は8社11名に増え、
  談論風発の雰囲気で活動を進めている。なお部
  会は設置していない。
  新しい会議・委員会ではあるが、一致団結して
  日漢協の活動を盛り上げていきたいと考えているので、これまでに倍加して関係各位のご協力、ご指導を賜
  りたい。


プロモーションコード審査会
プロモーションコード審査会は、医療用漢方製剤・生薬のプロモーションの適正な実施と確保を推進し、医療用漢方製剤会議・生薬会議に参加会員会社のうち、5社で構成される。

1.活動方針
  医療用漢方製剤・生薬のプロモーションの適正な実施と確保のため、当該コードに関する問合せ、苦情の申
  し立て等に対し迅速かつ適切な対応を実施する。また、製品情報概要実務部会では、「医療用漢方製剤・生
  薬製品情報概要及び専門誌(紙)広告作成上の留意点」の発刊等により、医療用漢方製剤・生薬の適正使用
  推進のための漢方の独自性、証などの考え方を含めたプロモーション用資材、製品情報・専門誌(紙)広告等
  について周知徹底を図る。

2.組織構成
  プロモーションコード審査会の実務部会として、
  製品情報概要実務部会を設置する。