制作物のご紹介 >> ニューズレター >> 日漢協 ニューズレター 78号

日漢協 ニューズレター 78号

(第26巻 第3号)2010年1月

巻頭言  新年御挨拶

厚生労働省
医薬食品局長

高井 康行

新年明けましておめでとうございます。

近年、健康に対する意識の高まりを背景に、国民の皆様の医薬品等に対する関心はますます高まっております。同時に、急速な少子高齢化の進行、科学技術の進歩、国際化の進展など医薬食品行政を取り巻く環境も大きく変化しております。こうした中、医薬食品行政を担当する者として、その責任の重大さを改めて実感しております。日々高まる医薬食品行政に対する国民の皆様の御期待に沿えるよう、各種施策を進めてまいる所存です。

昨年度に引き続き、薬害肝炎原告団や医療関係者、有識者等からなる委員会において、薬害肝炎事件の検証とそれを踏まえた再発防止策の検討を行っていただいているところであり、昨年四月の「第一次提言」及びその後の御議論を踏まえ、薬害の再発防止に最善かつ最大の努力をしていかなければならないと決意しているところです。また、同提言を踏まえ、安全対策の充実・強化について、平成二十一年度予算に引き続き、平成二十二年度予算案に所要の経費を計上しており、その実現に努力してまいりたいと考えております。

医薬品・医療機器の承認審査につきましては、平成十九年四月に策定されました「革新的医薬品・医療機器創出のための五か年戦略」等を受け、平成二十三年度までに新薬の開発から承認までの期間を二・五年短縮すること等を目標に、独立行政法人医薬品医療機器総合機構における審査人員の拡充、幅広い人材の確保等の取組、未承認薬・適応外薬の解消への取組を進めてまいります。特に、医療機器については、平成二十年十二月に「医療機器の審査迅速化アクションプログラム」を策定し、平成二十五年度までに新医療機器の開発から承認までの期間を十九か月短縮することを目標に、医薬品医療機器総合機構の審査人員の拡充等に取り組んでいるところであり、医療現場でニーズの高い医療機器の迅速な導入に向けて、より一層の取組を進めてまいります。

一般用医薬品の販売制度につきましては、平成十八年の薬事法改正により、医薬品の適切な選択と適正な使用に資するよう、専門家があらかじめ対面で情報提供を行う等、制度全般の見直しを行い、昨年六月から全面施行されたところですが、昨年に引き続き、ホームページ、都道府県等の苦情相談窓口の活用や、薬と健康の週間などの各種イベントを通じて国民の皆様への周知をより一層進めてまいります。

また、今年度より薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業を開始したところであり、安全対策における薬局の役割を強化してまいります。さらに、薬剤師の役割強化のため、薬剤師に対する各種研修事業の拡充等により、引き続き医療の担い手としての薬剤師の資質向上を図ってまいります。

薬事監視につきましては、GMP/QMS調査体制の強化による国際整合性の一層の確保や、無承認無許可医薬品の取締り強化などに引き続き努めてまいります。薬物乱用防止対策につきましては、最近、覚せい剤の乱用や大麻の不正栽培・所持等の事件が相次いでいることから、「第三次薬物乱用防止五か年戦略」に基づき各種の予防啓発活動や取締りを徹底してまいります。

血液事業につきましては、急速に減少している若年層の献血者数を増やすために普及啓発活動を強化するなど、引き続き献血構造改革を推進してまいります。

また、ワクチン産業の育成を含めて、国内でワクチンを確保できるような開発体制等の一層の強化を引き続き進めてまいります。

このように、医薬食品行政は多くの課題を抱えておりますが、これらの課題の一つ一つに全力で取り組む決意でございます。

本年も、医薬食品行政に対する皆様の一層の御支援、御協力を御願いいたしますとともに、皆様方のますますの御発展と御多幸をお祈りいたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。