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日漢協 ニューズレター 78号

(第26巻 第3号)2010年1月

ご挨拶  新年のご挨拶


新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、昨年を振り返ってみますと、6月の総会での会長就任と同時に、日本漢方生薬製剤協会(日漢協)の会員会社がそれぞれの事業分野で具体的な活動を推進できるよう、医療用漢方製剤、生薬、一般用漢方製剤、生薬製剤、原薬エキスの5つの「業態別会議」を新たに設置し、各業態に共通する課題に対応する総務、広報、国際、薬制、技術、安全性の六つの「機能別委員会」を設置しました。この新組織の各会議および委員会において、平成21年度重点課題を設定し、各々の課題解決に向け取り組み始めました。また、平成19年5月に策定した「中長期事業計画」の中間報告を今年度中に作成する予定で活動しているところであります。

そのような中、昨年11月11日に『行政刷新会議ワーキンググループにおける「事業仕分け」の問題』が発生しました。これは日漢協の存続そのものを危うくする大きな出来事でありました。即ち、「事業仕分け」においては、評価者15名中11名の賛成で、「市販類似薬を保険適用外とする」とコメントされたものであります。この事態を受けて、当協会として直ちに会員の意思統一を行い、行政機関や議員の方々へ「漢方医学の現状」について説明するとともに、「ご存知ですか?漢方の現在」という新聞広告を出稿し、広く国民に理解促進を図りました。

一方、医療の現場や患者さんからの声もメディアで取り上げられる機会が増えました。また、日本薬剤師会からも市販類似薬を保険適用外としないという要望書を厚生労働大臣宛に提出いただきました。

このことは医療の現場において、漢方薬が治療薬として認知され、国民の皆様からも強い支持を得ていることを意味しています。漢方の普及・定着と発展を推し進め、国民の皆様の健康に貢献するという、まさに日漢協の活動そのものが国民の皆様に支持されているといっても過言ではないと思われます。

最終的に、平成22年度予算案が閣議決定され、「漢方薬は、引き続き保険適用とする」との結論となりましたが、二度とこのような議論に巻き込まれないよう、これまで以上に「漢方医学の現状」について情報発信して行かなければならないと痛感しております。漢方医学は日本の伝統医学であり、漢方薬はその漢方医学で処方される薬であります。これらが、国民医療に欠かすことができないものであることをしっかりと訴えて参りたいと考えております。

次に、一般用漢方製剤の適正使用に関する取り組みについてであります。一般用防風通聖散の副作用症例増加傾向に対して、その適正使用を推進するために一般消費者向けのパンフレット『肥満症に漢方薬―正しく使っていますか?防風通聖散製剤』を作成し、約20万部を薬局等に配布するとともに、協会ホームページにも掲載いたしました。その後、再度、副作用症例数を調査しましたところ発現件数は減少していますが、引き続き、漢方薬の適正使用推進に取り組んで参りたいと考えております。

次に、日本製薬団体連合会(日薬連)が提案していた薬価維持特例は、「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」として2年間の試行的導入が決定しました。継続運用が望まれるところであり、一定の成果が出れば、日薬連提案にありますベーシックドラッグの一つとして、漢方薬の安定供給を確保するための議論をしていただけるよう、日漢協として全力で働きかけを行って参りたいと思っております。

最後に、最優先課題であります「原料生薬の品質確保と安定確保」につきましては、これまでも残留農薬の自主基準を定め会員会社で運用して参りましたが、検査対象や農薬種を追加し、原料生薬と最終製剤の双方において残留農薬試験を一層強化すべく、会員会社間での情報交換や技術提供などを進めるよう取り組んで参りたいと考えております。

本年も、皆様の更なるご支援、ご協力をお願い申し上げますとともに、平成22年が皆様にとって最良の年になりますことを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。