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日漢協 ニューズレター 81号

(第27巻 第3号)2011年1月

生薬学教室を訪ねて[51]


城西国際大学薬学部生薬学研究室

伝承薬・伝統薬の持続可能な有効利用



学問による人間形成
「国際社会に生きる人間としての自己形成」を教育理念とする城西国際大学は、第一次池田内閣以来7回、通算12年にわたり大蔵大臣を務めた水田三喜男氏により設立された城西大学の姉妹大学として、平成4年(1992)に開学しました。

城西大学の建学の精神「学問による人間形成]を継承し、経営情報学部、人文学部の2学部でスタートしています。以来、福祉総合学部、薬学部、メディア学部、観光学部、環境社会学部が次々と開設され、7学部8学科を擁する総合大学に発展しています。

通称JIU(Josai lnternational univercity)と呼ばれる城西国際大学は本年4月には開学20周年を迎えます。メインキャンパスの千葉東金、安房、幕張、そして東京紀尾井町の4つのキャンパスを有しており、地元に根を下ろし、視野は世界に開く・・・、ローカルかつインターナショナルな総合大学を目指しています。

学生中心主義
研究室で
薬学部は平成16年4月、先進的な気概を持ち、主体的な行動ができる人材(薬剤師)を社会に羽ばたかせることを目的に、4年制薬学部医療学科として開学しました。同18年の教育制度変更に伴い、6年制に移行、医療薬学と福祉の融合をめざして「学生中心主義」をモットーに新しい教育に踏み出しています。

薬学部が求める学生像として掲げているのは
(1)人々の健康に興味・関心を持ち、地域医療に貢献したい人
(2)福祉、看護、介護、栄養およびセルフメディケーションに精通し、少子高齢社会の期待に応えたい人
(3)問題探究心、学習意欲を持ち、生涯にわたり自己研讃に励むことができる人
以上の3点を掲げ、福祉総合学部との連携はもとより、地域との交流を積極的に推進しています。その一つが模擬患者会。これは患者とのコミュニケーション力を養うために、近隣から募ったボランティアが模擬患者となり、学生教育を応援するシステムです。

城西国際大学ならではのユニークなカリキュラムとして知られるのが選択必修科目のジェンダー・ライフステージ薬学特論演習。ジェンダー医療が話題となっている今、大いに注目されています。

南太平洋諸島民間薬の科学的薬効解析
前列左から小倉さん、奥山教授、黒川さん
後列左から平さん、武田さん、渡邊助手
同薬学部では5、6年次に配属され卒業研究を行う組織をユニットと呼び、薬理学、生物薬剤学、臨床統計学、臨床医学、医療薬剤学など12のユニットがあります。

生薬学研究室は健康科学ユニットに属し、千葉大学から赴任された奥山恵美教授と渡邊大輔助手、5年生4名、そしてゼミ生20名がメンバーとなっています。

研究テーマとして取り組んでいるのは、生薬やハーブサプリメント、また伝承薬・伝統薬の持続可能な有効利用をしていくために、それらを科学的に理解するための基礎研究。その対象地域としては日本や中国を含め、アジア各地や南米ペルー、トルコなどの生薬を扱ってきました。

現在は@南太平洋諸島民間薬の科学的薬効解析A中国雲南省を中心とした昆虫基原生薬の科学的薬効解析を行っています。

研究室配属前の下級生を対象としたゼミ活動も活発に展開しています。生薬やハーブヘの興味を持ち、体験的に学ぶことを目的に、“自然界のくすり”をコンセプトに行っているのが「ハーブ園プロジェクト」です。研究成果を発表した大学祭では優秀賞に輝いています。