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日漢協 ニューズレター 81号

(第27巻 第3号)2011年1月

トピックス


私の健康法/加藤千洋氏 同志社大学大学院教授(元朝日新聞編集委員、外報部長)



悪酔いしない、酒が残らない、肝臓を傷めない、と片仔が永田町でブームになったこと。 竹下登元首相が自民党の幹事長時代に中国の友誼商店で買い占めていた話など、政財界に纏わる話題も豊富

プロフィール
1972年東京外国語大学卒、朝日新聞社入社。大阪本社社会部記者、東京 本社外報部記者、北京特派員、アジア総局(バンコク)総局長、中国総局 (北京)総局長、外報部長、論説委員、編集委員等を経て2010年4月より 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。1999年度ボーン 上田記念国際記者賞受賞。著書に「胡同の記憶」(平凡社)「中国食紀行」 (小学館)。訳書に「小平・政治的伝記」(岩波現代文庫)など。
















東洋の医学には何かがあり、心ひかれます

朝日新聞の編集委員、テレビ朝日「報道ステーション」コメンテーターから、同志社大学の教授に転身し、間もなく1年になる。中国通として知られ、大学では中国現代政治を教え、中国政治社会と中国メディアの研究に取り組んでいる。

中国との関わりは東京外国語大学へ入学する40数年前に遡る。「父が中国に関心を持っていて、その影響もあったのですが、好きというより何か新しいものが生まれそうで、面白そうだと思っていました」。初めて中国の地を踏んだのは1970年、日中国交正常化の2年前だった。学生の自主組織の一員として百人ほどの学生と共に訪中した。

中国語学科を卒業後、入社した朝日新聞社では北京特派員、中国総局長などを歴任、中国での生活は1年間の研修留学を含め都合8年間に及ぶ。この間、歴史年表に刻まれるであろう事件の現場に遭遇したり、歴史の歯車を回した当事者たちの肉声を耳にする等、ボーン上田記念国際記者賞を受賞したジャーナリストならではの秘話や裏話や逸話にも事欠かない。

「中国の上層部の人達は殊のほか健康に気を使います。江沢民主席が宴会の席で飲むのは、スプライトと黒酢をブレンドしたワインに見せかけた飲み物です。第1号飲料と呼ばれ、心臓が悪い李鵬首相が飲んでいたのもお酒ではなく、第2号飲料と名付けられていました」


●医食同源を旨として

生活スタイルも東洋の知恵に学んでいる。医食同源を旨とし、水や食材にも気を配り、京都三名水の一つと言われる梨の木神社の水を汲みに行くことを健康法を兼ねた日課としている。「御所の西側に住んでいて、朝の7時過ぎに御所の東側にある神社まで、ペットボトルを2本持って自転車で汲みに行くのですが、朝のキリッとした空気の中を御所の玉砂利を駆けて走るのは、清々しくとても爽快です。体を鍛える以上に健康法だと思っています」。その水で紅茶をいれ、新聞を読みながら朝食の一時を過ごす。ご飯を炊くのも寝る前に嗜む焼酎のお湯割りにも用いている。

京都では単身生活のため、買物も自分で出掛ける。好物の豆腐は江戸時代から続く老舗まで自転車を駆って求めに行く。餃子など中華料理を食する時は黒酢が定番だ。風邪をちょっと引いた時に服むのは銀翹片、こじれた時は板藍根を愛用する。 「熱がすぐに下がる新薬は怖さを覚えますが、チベット医学にしろ、アュールベーダにしろ、東洋医学には何かがあり、心引かれますね」