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日漢協 ニューズレター 82号

(第28巻 第1号)2011年5月

業態別会議


医療用漢方製剤会議
医療用漢方製剤委員会 委員長 豊川 峻輔(株式会社ツムラ)

上田賢示委員長の後任となります豊川峻輔です。今後ともよろしくお願いいたします。

医療用漢方製剤委員会
平成22年12月15日に開催された中央社会保険医療協議会薬価専門部会において、禰宜寛治専門委員(日本製薬団体連合会保険薬価研委員長)の発言により、次期薬価制度改革に向けての検討事項に『保険医療上必要性が高い医薬品の薬価改定の在り方』が加えられ、業界意見がまとまり次第薬価専門部会で提案されることになった。それを踏まえ日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会では、医療上必要性の高い医薬品の薬価はどうあるべきかの検討が進められ、日漢協等参加団体の意見も反映された業界意見がまとめられた。しかし、3月下旬に開催予定であった薬価専門部会は、東日本大震災の影響で延期となった。

流通適正化部会
日本製薬工業協会の「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に関し、1月24日に開催された説明会資料(Q&A)を基に趣旨説明した。情報公開の目的は、製薬企業と医療機関、医療関係者との関係の透明性を確保することで、各企業の活動が社会から正しく認識され、製薬産業に対する信頼感を一層高めることにある。日漢協としても本ガイドラインに係る取組みが必要と考え、4月7日開催の医療用漢方製剤委員会で講演会を実施し、関係する会員会社へ周知した。
医療用医薬品公正競争規約の接待関連行為見直しは、3月の運営委員会、理事会に諮られ、その後改訂作業に入り平成24年から施行される予定である。

教育研修部会
MR漢方教本Uの改訂につき、第4部第4章から確認作業を実施し、修正箇所を会員全員で検討した。巻末漢方処方名ローマ字表記法までの確認が終了した。また、第3部第2章以外の全てについて、再度確認作業を実施し修正箇所を全員で検討した。最終的には4月中旬以降に会員各社への配布を予定している。

保険薬価研究部会
『薬価制度における漢方薬の歴史』(仮称)の作成に関し、生薬および漢方製剤の薬価収載品目やその薬価の変遷のデータ等を確認し、その他生薬および漢方製剤に係る医療制度、診療報酬制度、薬価制度等その他の項目に関し検討を進めた。
漢方に関する意識調査について、6月開催予定の日本東洋医学会主催市民公開講座おけるアンケート調査の実施に向けて、関係各所との調整、準備を行った。

有用性研究部会
日本東洋医学会EBM特別委員会との協力作業に関し、『漢方治療エビデンスレポート 2011』の構造化抄録作成作業(英訳まで)と『漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン 2011』の漢方記載のガイドラインの収集作業は予定通り進行している。「漢方CONSORT声明」については、1月の安全性委員会で医療用製剤の添付文書の英語化と各社webへの掲載を依頼した。また、4月の局方改定を待って、添付文書英語版、局方へのリンクを含む漢方CONSORT声明のホームページが UMIN上に設置される予定である。


生薬会議
生薬委員会 委員長 浅間 宏志(株式会社ウチダ和漢薬)


生薬価格に関する昨今のマスコミ報道を受け正副会長会からの指示により、原料生薬(中国産)の価格等の調査を実施した。原料生薬の中国からの購入状況や使用数量上位30生薬の価格の推移などについて会員会社から回答をいただいた。その結果、上位30生薬の価格は2006年からの4年間で約1.6倍に上昇していることなどを確認した。

「平成23年度税制改正大綱」において、関税の特恵国見直しにより中国を原産国とする生薬に関税がかかることが判明し、日漢協から特恵関税制度継続の陳述書が厚生労働省(以下、厚労省)に提出されている。陳述書提出に伴い、厚労省医政局経済課から追加の資料要請があり、特恵関税措置除外品目に2.5%の関税がかかった場合の影響調査を2月8日〜15日に実施し、その結果を経済課に提出し、また今後の対応について検討を行っている。

医薬基盤研薬用植物資源研究センターへ薬用植物の種苗維持依頼を進めた結果、センターで保有可能な薬用植物の種苗は、49生薬63種であることが判明した。今後、基原や入手先の確認を進め、更には栽培後の生薬品質について今後の課題とした。また、検討を重ねてきた「日漢協版薬用作物の栽培・採取と加工に関するガイドライン(仮称)」の草案を作成した。

論文「薬用植物栽培における使用農薬の実態調査(第1報)中国産チンピの使用農薬」が、『生薬学雑誌』65巻(2011年2月発刊)に掲載された。広報委員会と連携し、論文内容を日漢協ホームページに掲載した。


一般用漢方製剤会議
一般用漢方製剤委員会 委員長 大窪 敏樹(クラシエ薬品株式会社)

くすり相談部会
3つのWGで活動を行っている。
@新210処方WG:Q&A集の新210処方効能・効果への対応
A事例・苦情相談G:事例・苦情への回答
BトピックスG:トピックスの収集と共有化

処方部会
一般用漢方210処方の整備
1)加減方23処方関連(平成22年4月1日付け審査課長通知で承認基準に追加)
新規追加27処方の通知発出に伴い、審査管理課担当官より加減方23処方の参考文献の内容確認を依頼された。その結果、幾つかの処方において成分・分量の訂正があり、国立医薬品食品衛生研究所生薬部合田幸広部長、袴塚志室長に確認していただき、審査管理課担当官に提示した。
2)新規追加候補27処方関連
@処方部会において参考文献の内容確認を行った結果、幾つかの処方において成分・分量の訂正があり、合田部長、袴塚室長に確認していただき、審査管理課担当官に提示した。
A2月15日から3月16日まで意見募集が行われ、今後、承認基準にする通知が発出される見込みである。
3)追加処方に関連して、“使用上の注意”の作成、新規生薬の規格作成等について、関係委員会に協力をいただき進めている。

適正使用推進部会
1)日本OTC医薬品協会の広告審査会レポートから漢方関連の指摘状況について情報の共有化を行っている。
2)210処方の効能のしばりにある虚実の概念を反映した5段階の体力分類について外箱に表記することを想定し、使用者視点に立って「わかりやすい表示方法」について検討を進めている。
@陰陽、寒熱を表に取り入れる
A表示を数字に置き換える
Bイラストで表す
C適正度は◎、○などで表示する
など
3)防風通聖散AUR進捗状況は、2月10日に研究班会議が開催され、症例の状況報告が行われた。
今後、データの取りまとめを国立医薬品食品衛生研究所で行い、6月の研究班会議で精査される予定である。


生薬製剤会議
生薬製剤委員会 委員長 浮田 謙二(第一三共ヘルスケア株式会社)

生薬製剤委員会では、4つの活動項目を掲げて新たな生薬製剤の開発をめざしている。
1点目は生薬製剤の存在意義、開発意義の明確化であり、周辺情報となる生薬の規格や一般用漢方製剤等に関する当局の検討状況について情報収集を行っている。
2点目は既存承認基準の拡大に向けたアプローチであり、現状確認のために一般用生薬製剤の各種情報を薬効別に分類したデータベースを作成した。また、既承認の生薬製剤の効能・効果を読み替えることによって、より魅力的なものにできるか否か検討することを目的として、女性特有の症状に有効な生薬製剤について、配合成分と効能・効果等の関係を一覧化したリストを作成した。
3点目は生薬製剤の有効性を評価する手段の確認であり、これまで集積した文献リストに加え、特定生薬に関する外部の生薬研究者からのレポートを入手し、薬効評価の現状を確認した。
4点目は他団体、有識者との連携であり、日本OTC医薬品協会等と連携して生薬製剤等のリスク区分見直しに関わる調整等を行った。

制度研究部会
新たな生薬製剤の承認取得に向けた環境作りを行っている。既存の生薬製剤の効能・効果の読み替えによる一定のルール化と、魅力的な効能・効果の創出が可能か否か検討することを目的として、女性特有の効能・効果を有する生薬製剤のデータベースを構築した。また、幅広い関係者との意見交換を行い、許認可対応上の行動計画を検討した。

製剤開発部会
魅力的な効能を訴求できる生薬の組み合わせの検討を行っている。現在は、女性特有の症状に有効と思われる生薬の文献収集を進めており、生薬研究者からのレポートと合わせて、処方設計のエビデンス構築をめざしている。また、取得をめざす効能・効果について、今日的な視点での表現方法を検討中である。


原薬エキス会議
原薬エキス委員会 委員長 佐々木 博(日本粉末薬品株式会社)

2月22日に平成22年度第6回原薬エキス委員会を開催し、平成22年度事業報告案ならびに平成23年度事業計画案と予算案をまとめた。また、今年度の原薬エキス会議と委員会の開催日程などを決めた。

1.日本薬局方収載漢方エキス等
第16改正日本薬局方が3月24日に告示された(平成23年4月1日施行)。本改正では当委員会が積極的に取り組んだ製剤総則が大改正されている。また新たに黄連解毒湯など11処方の漢方エキスが収載され、これまでの収載処方と合わせ合計22処方となった。これに続く新規収載候補として、現在、乙字湯など11処方の収載案が検討されている。
第17改正日本薬局方(平成28年4月施行)で、既収載漢方エキスに重金属個別基準が設定される見込みである。その準備として行われた国立医薬品食品衛生研究所(以下、国立衛研)のICP-MSを用いた第一グループ(八味地黄丸、小青竜湯、加味逍遙散、[根湯および黄連解毒湯)の試験が終了し、現在第二グループの試験を準備中である。

2.日本薬局方外生薬規格の改正
昨年秋、厚生労働省審査管理課から日本薬局方外生薬規格の改正に関する方針提示があり、日漢協をはじめ関係団体で収載希望生薬と既収載生薬の改正要望などがまとめられた。平成22年12月と平成23年2月に開催された国立衛研での検討会で、新規収載候補27品目が選ばれ、また既収載生薬の改正案などが検討された。新規収載については、さらにジンギョウなど優先8品目が選定され、3月末にこれらの収載最終案が提案された。この収載最終案を基に、4月以降になると思われるが、審査管理課との打合せが開催される予定である。