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日漢協 ニューズレター 82号

(第28巻 第1号)2011年5月

機能別委員会


総務委員会
委員長 秋田 富夫(株式会社ツムラ)

1.平成23年度事業計画(案)の策定を行い、第29回定期総会に提案する。
2.平成22年度「業態別会議」「機能別委員会」の事業報告を取りまとめ調整を行い、
  第29回定期総会に報告する。
3.「中長期事業計画2012(5ヶ年計画)」策定に向け、アンケート調査を実施した。
4.「企業倫理委員会」の設置(案)を策定し、第166回理事会で承認された。
5.「協会創立30周年記念事業」の企画を立案し、第11回正副会長会で承認された。
6.「会員の入会に関する規程」の一部改正(案)を策定し、第166回理事会で承認された。
7.会員会社に対し、環境部会員の募集を実施した。

国際委員会
委員長 塩本 秀己(大正製薬株式会社)

平成23年1月17〜19日に、天然医薬品の国際標準化に関する東京フォーラム(Tokyo Forum on International Standardization of Natural Medicines:芝弥生会館、東京)が開催された。米国、ドイツ、中国、香港、韓国、ベトナム等からISO関係者が参加した。このフォーラムで日漢協は、日本の漢方、生薬製剤への品質、安全性に関わる考え方とその技術について発表した(“Current Status of Quality Control and Safety on Crude Drugs, Kampo Products and Crude Drug Products in Japan;生薬、漢方製剤、生薬製剤の品質管理と安全性に関する日本の現状”)。日本の品質への取り組みとその有用性をアピールし、理解が得られた。

また、5月2〜4日に、オランダ・ハーグにて、中医学のISO標準化を目指したISO/TC249第2回会議が開催される。国内審議団体である日本東洋医学サミット会議(JLOM)と協力し、対策・対応を行っている。

技術委員会
委員長 富塚 弘之(株式会社ツムラ)

我国が、PIC/S(医薬品査察協定および医薬品査察共同スキーム)への加盟申請に向けての検討を進めることになり、厚生労働省に「GMP調査体制強化検討会」が組織された。その下部組織として、「ガイドラインWG」が設置され、PIC/SGMPガイドと国内関連通知等との差異を確認すること(ギャップ分析)になった。

日漢協は、このWGに参加し、『Annex 7 Manufacture of herbal medicinal products(植物性医薬品の製造)』のギャップ分析を進め、平成22年12月22日に結果を報告した。平成23年度はギャップ分析に基づき、補完作業を進める予定である。

一方、第16改正日本薬局方(16局)は、平成23年4月1日に施行されたが、技術委員会では、収載する生薬および漢方処方エキス、ならびに製剤総則の内容に関わってきた。

漢方処方エキスは、再評価4品目(黄連解毒湯、テ薬甘草湯、小柴胡湯、小青竜湯)をはじめ、11品目が新たに収載された。これにより、合計22品目が局方に収載された。

また、製剤総則については大改正が実施されたが、主として生薬を原料とする製剤を生薬関連製剤としてまとめ、エキス剤、丸剤、酒精剤、浸剤・煎剤、茶剤、チンキ剤、芳香水剤、流エキス剤が含まれるものとされた。また、製剤通則において製剤中に含まれる生薬成分の含量均一性試験および溶出試験が適用除外されることが明記された。

薬制委員会
委員長 栗田 宏一(クラシエ薬品株式会社)

薬事制度に関する事項、漢方・生薬製剤の薬事法関連法規および関係通知の調査研究、規制緩和推進に関する事項、関係行政機関および諸団体との連絡ならびに意見具申を基本に活動している。

1. 一般用医薬品販売制度改正について
黄耆桂枝五物湯等追加23処方の一般用漢方製剤については既存漢方処方213処方と同様に第二類医薬品として指定告示される予定である。またリスク区分の検証が進められており、生薬成分等のリスク区分見直しが検討されている。

2. 一般用漢方製剤承認基準について
追加27処方について2月15日付けにて厚生労働省より『「一般用漢方製剤承認基準の改正について」(案)に関する意見募集について(新規処方の追加について)』として公表されて意見募集のうえ、4月15日付けで一般用漢方263処方の改正基準が通知された。

3. その他薬事制度に関する事項について
医薬品の輸入にあたって求められている医薬品輸入届書について、原料生薬の取扱いについての検討を行っている。

安全性委員会
委員長 上之園 秀基(株式会社ツムラ)

●「使用上の注意」改訂について
安全性委員会では、「使用上の注意」を統一し、適正使用推進に努めている。
平成23年2月15日に厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知が発出され、医療用五淋散および医療用温清飲の「使用上の注意」に「重大な副作用 間質性肺炎」の追記、ならびに、医療用三黄瀉心湯に「重大な副作用 間質性肺炎」および「重大な副作用 肝機能障害、黄疸」の追記が指示された。
同日付の事務連絡において、「相談すること」に、一般用五淋散および一般用温清飲の「間質性肺炎」、一般用三黄瀉心湯の「間質性肺炎」および「肝機能障害」追記が指示された。

●改訂文言
○医療用五淋散、医療用温清飲、医療用三黄瀉心湯
重大な副作用
間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
○医療用三黄瀉心湯
重大な副作用
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
○一般用五淋散、一般用温清飲、一般用三黄瀉心湯
相談すること
次の場合は、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること。服用後、次の症状があらわれた場合
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
間質性肺炎:せきを伴い、息切れ、呼吸困難、発熱等があらわれる。
○一般用三黄瀉心湯
相談すること
次の場合は、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること。服用後、次の症状があらわれた場合
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
肝機能障害:全身のだるさ、黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。

●漢方服薬指導Q&Aについて
日漢協 会員会社へ漢方薬の服薬指導について医療関係者から様々な質問・要望が寄せられる。
安全性委員会では、「漢方薬を服用していて尿が茶褐色になると患者さんから言われたが、そのまま服用させても大丈夫ですか」という質問を取り上げ、医療関係者の方向けに「漢方服薬指導Q&A」を作成した。
「大黄(だいおう)を含む漢方薬を服用した際に尿が茶褐色になることがあるが、普通は特に心配することはない。しかし、ときに肝臓の働きが低下した場合などでも起こることがあり、陰に病気が隠れていることも考えられる。」
本Q&Aは、日漢協ホームページ「お問い合わせコーナー」へ掲載しているのでご参照いただきたい。

広報委員会
委員長 中島 実(株式会社ツムラ)

●一般市民への啓発活動
一般用ホームページへの問い合わせ件数3件(一般2件、企業1件)(3月29日現在)。
一般用ホームページ新規掲載事項は
@1月31日:『ニューズレター81号』
A3月2日:小冊子『健康を守る運動・漢方・笑い』
B3月14日:「東日本大震災で被災された方々へのお見舞いメッセージ」および「平成23年4月18日開催予定の
  第14回市民公開漢方セミナー延期のお知らせ」
であった。

●マスコミへの対応
1月から4月にかけて対応したマスコミおよびその内容
・1月から3月にかけて、甘草の栽培化の取材に関する取材とともに、中国からの輸入生薬の価格高騰に関する
 取材が3件あった。
・漢方製剤の生産量増加について問い合わせがあった。
・日漢協が行なった漢方薬実態調査のデータ使用の許可に関する問い合わせがあった。
・ISO/TC249の現在の状況について、また、今後の展開と日漢協の対応について取材があり、塩本秀己国際委
 員会長と対応した。
・東日本大震災に伴う日漢協の活動についての問い合わせがあった。

●ニューズレター
1月20日の第165回理事会でニューズレター81号を発刊し、併せてホームページにも掲載した。