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日漢協 ニューズレター 84号

(第28巻 第3号)2012年1月

ご挨拶 新年の挨拶


新年明けましておめでとうございます。
平成24年 輝かしい希望を持ってお迎えになられたことと思います。

さて、昨年を振り返ってみますと、最も大きい出来事は、3月11日に発生した東日本大震災ではないでしようか。その地震による津波は岩手、宮城、福島に未曽有の被害をもたらしました。さらに東京電力福島第一原子力発電所の事故は放射性物質汚染というこれまでに経験のない事態を引き起こしています。昨年11月30日に「復興財源確保法」が成立しましたが、現時点では、被災された方々の復興もままならないまま10か月が経過しております。
一日も早い復興をお祈りいたします。

この東京電力福島第一原子力発電所の事故に端を発した放射性物質の影響は、これまで「野菜」、「牛肉」、「コメ」等に現れ、風評被害も後を絶たない状況ですが、日本漢方生薬製剤協会(以下、日漢協)は会員会社に対して、「17都県から産出した生薬に関するアンケート調査」を実施し、その結果が日本製薬団体連合会(以下、日薬連)を通して、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課(以下、監・麻課)に報告され、10月14日付監・麻課長通知として「生薬の放射性物質検査について(第一報)」が発出されました。それを受け日薬連から11月4日付で「生薬の放射性物質検査の実施について」が発出され、12月13日付で「漢方生薬製剤原料生薬の放射性物質検査に係る適切な方法について」、いわゆる、「ガイドライン」が監・麻課長通知として発出されました。精密な検査方法等に準拠する基準は大変厳しい内容ですが、医薬品の安全、安心を担保する上で必要なことと考えています。

今後の課題としては「補償」等の問題です。12月5日、当協会内に「放射性物質補償検討チーム」を設置しました。「生薬を栽培する農家への補償」、「17都県より産出される生薬を原料とする医薬品を販売する医薬品製造販売業者への補償」、「土壌汚染問題」等、会員会社が抱える問題を課題毎に整理し、日薬連と連携して取り組まなければなりません。当該チームが中心となり、課題解決に向けて取り組んで 参ります。引き続き、皆様方のご協力をお願い申し上げます。

次に、昨年度取り組んだ課題のひとつである「特恵関税継続除外の問題」への対応についてです。この問題は平成23年度税制改正大綱に盛り込まれ、これまで特恵関税対象であった146生薬に2.5%の関税が適用されました。これに対し、「特恵関税制度継続」への活動を実施した結果、12月10日に閣議決定された「平成24年度税制改正大綱」に於いて、漢方薬の原料生薬129品目が基本税率無税の対象として指定されることが示されました。本内容については未だ国会審議が残っていますが、来年度の税制改正に於いて業界の要望が取り入れられる見込みが出て来ております。これまで財務省、厚労省経済課、農水省からの依頼にご対応いただきました関係各社と関連委員会の皆様には改めて御礼を申し上げます。

今後、既有税生薬で医薬品に供するものに関して、農林水産省との交渉を継続して参ります。

次に、新たなワーキンググループ(WG)の設置についてです。国際問題への対応として、これまで日漢協内に設置していました「ISO対応WG」、「生物多様性条約対応WG」、「PIC/S対応WG」の3つのWGには共通する課題、情報が多いことから、「ISO対応WG」と「生物多様性条約対応WG」を発展的に解消し、新たに「国際対応WG」を設置しました。この国際対応WGの対応方針に従い、必要な作業を各サブWGに振り分けて活動します。主幹である国際委員会を中心として、情報の共有化、効率化を図って参ります。

なお、「PIC/S対応WG」は少なくともPIC/S加盟申請まで継続する予定です。

最後になりますが、昨年末に中医学国際標準化(ISO/TC249)の「生薬に関するWG」が開催される等、国際標準化に関する情報収集とその対応が重要な課題となってまいりました。また、国内では「放射性物質」の問題等、協会が取り組まなければならない課題が山積しています。関連委員会を中心として、あるいは、組織横断的に、これらの課題に取り組んで参りますので、引き続き、ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

本年が皆様方にとりまして素晴らしい年でありますようご祈念申し上げます。