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日漢協 ニューズレター 84号

(第28巻 第3号)2012年1月

生薬学教室を訪ねて[54]


愛知学院大学薬学部薬用資源学講座

漢方方剤の基礎研究
井上誠教授

行学一体・報恩感謝
曹洞宗の開祖として知られる道元禅師の宗教体験に基づく教え「行学一体」と、一人ひとりの人間はあらゆる存在との相互依存の関係で生かされているという釈尊の教えに由来する「報恩感謝」を建学の精神とする愛知学院大学の前身は曹洞宗専門学支校、明治9年(1876)5月、名古屋市門前町の大光院内に開設されました。  大正14年(1925)に愛知中学校と改称、その後、高等学校、短期大学を設置、昭和28年(1953)に愛知学院大学が設立され、今日に至っています。 創設以来136年を迎える現在、文学部、心身科学部、商学部、経営学部、法学部、総合政策学部、薬学部、歯学部の8学部、17学科と短期大学部1学科、大学院9研究科を有し、中部圏で有数の規模と伝統を誇る総合大学に発展しています。  キャンパスは名古屋市に隣接する日進市にある日進キャンパスと名古屋市内にある楠元キャンパス、歯学部付属病院のある末盛キャンパスがあり、学生総数は12,000名に達しています。

第1期生が合格率96.2%、全国1位に
楠本キャンパス
平成17年(2005)に設置された薬学部(医療薬学科)は、歯学部とともに地下鉄本山駅から徒歩5分の楠元キャンパスにあり、翌年より6年制に移行しています。 “知識と教養、人間性を備えた「新しい時代の薬剤師」になる”を目指す同学部は、開設早々ながら大いに脚光を浴びています。平成21年3月に行われた第94回薬剤師国家試験で、第1期生が合格率96.2%を達成、国公立を含めた全大学の中で堂々第1位に輝きました。6年制課程の卒業生(第2期生)が初めて挑む、本年の薬剤師国家試験でも好成績が期待されています。  この背景にあるのは臨床と研究分野の双方に重点を置いたカリキュラム、臨床に役立つ学びと
研究室
ともに、各講座での研究の取り組みにも力を入れています。こうした薬剤師と研究者という2つの可能性を模索する経験が視野の拡大に役立ち、好結果を生んでいるとも指摘されています。








新規漢方方剤の作製を目指して
現在、17の講座があり、各講座は3名の教員で構成されています。名古屋市立大学から赴任の井上誠教授が率いる薬用資源学講座は、講師1名、助教1名、修士(社会人)1名、卒業研究生(6年生)9名、5年生10名の陣容となっています。
取り組んでいる研究テーマは、@漢方方剤の基礎研究:慢性炎症性疾患に有効な漢方方剤の創製A選択的核内受容体リガンドの探索と疾患予防・治療への応用B植物由来食品成分の生体機能調節作用の解析。
@の研究では漢方方剤の天然物化学・薬理学・生化学・分子生物学的解析を通して、漢方方剤の創薬有用性を立証し、エビデンスに基づいた新規漢方方剤の作製を目指しています。「よく学び、よく遊び」をモットーに、研究に勤しんでいます。