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日漢協 ニューズレター 85号

(第29巻 第1号)2012年5月

日漢協の動き


平成24年日本漢方生薬製剤協会新年祝賀会


 平成24年日本漢方生薬製剤協会(以下、日漢協)新年祝賀会が、1月19日KKRホテル東京で開催された。新年を祝し、日漢協のさらなる発展を祈る会場には、行政関係、業界団体、日本東洋医学会、日本薬剤師会、会員会社の関係者が多数集い、例年にない盛り上がりを見せた。

日薬連と連携


井会長
 石原猛事務局長の開会の辞に続いて、主催者代表挨拶に立った井順一会長(ツムラ社長)は、昨年を回顧して、まず3月11日の東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の影響について触れ、17都県から産出した生薬に関するアンケートを実施し、その結果を日本製薬団体連合会(以下、日薬連)を通して厚生労働省医薬食品局に報告。「厚生労働省が昨年12月に示した検査のガイドラインは、大変厳しい内容となっているが、医薬品の安全と安心を担保するうえで必要なことである」との見解を示した。
 さらに今後は生薬栽培農家への補償、17都県から産出される生薬を原料とする医薬品を販売する医薬品製造販売業者への補償、土壌汚染問題が課題となると指摘。12月5日に協会内に設置した放射性物質補償検討チームを中心に、会員会社が抱える問題を課題ごとに整理し、日薬連と連携して取り組んでいきたいと力説した。
 このあと、特恵関税継続除外の問題、薬価問題、国際標準化等に言及、国内外ともに山積する課題に対して「関連委員会を中心に、あるいは組織横断的に取り組んでまいりたい」と新年の抱負を力強く語った。


より大きな団体に


祝賀会全景
 引き続いて行われた来賓挨拶では、厚生労働省の鎌田光明医政局経済課長、日薬連の木村政之理事長、日本薬剤師会の児玉孝会長、藤井基之参院議員から日漢協へのエールが送られた。
 木村理事長は、列席された厚生労働省の幹部の名を挙げ、「4年前からお招きを受けているが、これだけたくさんの幹部の皆さんが参加されるのを見るのは初めてです。日漢協が、行政にとっても大きな重要な地歩を得た団体になった証ではないでしょうか」と指摘。さらに、放射性物質問題を巡って日漢協と日薬連がより密接な関係になった年だったと述べ、「本年は前向きな話を一緒にやり、タイアップしてやっていきたい」と強調された。
 児玉会長は、超高齢社会における個の医療への期待、医師の漢方薬使用率の増加、本年から始まる6年制薬剤師の社会進出、薬科大学における薬用植物園設置の義務等について触れ、漢方薬の将来は明るい、大いに期待したい、と述べ、万雷の拍手を浴びた。
 来賓挨拶の後、桑野彰一副会長(日本粉末薬品社長)による乾杯の音頭で懇親に入り、大西政夫副会長(小太郎漢方製薬社長)の中締めで、更なる発展を期して散会した


講演会「植物と健康雑学〜毒と薬の妙味」


池上教授
 新年祝賀会に先立って行われた講演会では、千葉大学環境健康フィールド科学センター副センター長の池上文雄教授が、 「植物と健康雑学〜毒と薬の妙味」と題して講演。地球の歴史、人類の歴史、医という言葉の語源、伝統医学の考え方と特色、 健康とその基本、くすりと薬食同源、毒の定義とは何か、ケシ・阿片の魔力、各種薬物の依存症などについて、 わかりやすく概説され、まとめとして「自然界はありとあらゆる素晴らしいものを与えてくれる。薬と毒の妙味は計り知れないものがある」と結んだ。