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日漢協 ニューズレター 87号

(第29巻 第3号)2013年1月

機能別委員会


総務委員会
委員長 秋田 富夫(株式会社ツムラ)

放射性物質補償に関するアンケート調査を実施し、会員会社の補償に関する問題点の抽出と今後の対策について検討した。
日本漢方生薬製剤協会創立30周年を迎えるにあたり記念式典を開催する事とし、その企画・準備を行なった。
日本製薬団体連合会低炭素社会実行計画への参画を決め、環境活動への取り組みを推進した。

国際委員会
委員長 塩本 秀己(大正製薬株式会社)

生薬、漢方生薬製剤に係る国際的情勢が様々に変動する中、各委員会の協力の下、対応を進めている。

昨年9月25日に、中国医薬保健品進出口商会劉張林副会長を団長とした訪日団と会合を行い、さらに連携を深めていくことが確認された。中国医薬保健品進出口商会は、中国商務部が管轄する六大輸出輸入商会の一つで、生薬および製品の輸出に関わる企業も会員として所属している。今回、重慶出入境検験検疫局、中国検験検疫科学研究院のメンバーとともに訪日したことから、この機会を活用し、内田副会長、渡邊常務理事、関係委員会委員長らが参加して、漢方生薬製剤に関わる現状や課題について意見交換を行った。生薬の安定確保が引き続き重要課題であることを互いに認識し、情報交換を継続的に行っていくことで合意した。

中医薬(暫定)の国際標準化(ISO/TC249)関連では、WG2(植物製剤Manufactured productsに関するWG)の会議が、10月10−11日にドイツ・ベルリンで開催された。当協会からは新井一郎医療用漢方製剤委員が参加した。会議では、中医薬(暫定)の原料と最終製品の品質および安全性に関わる提案(ドイツ)、中医薬(暫定)の製造過程の一般的要求事項に関わる提案(日本)、紅参の製造工程に関する一般的要求事項に関わる提案(韓国)などについて、提案国から概要が紹介された。第4回ISO/TC249本会議(2013年5月、南ア)での正式提案に向け、提案書を昨年末までに提出、その後各国の意見収集が行われることとなった。

この度、日漢協会員会社を対象に実施した漢方生薬製剤の輸出入に関するアンケート調査の結果、輸入企業数が11社、輸出企業数が10社であった。上記の国際標準化等が、輸出入を行っている会員各社のビジネスに悪影響を及ぼすことがないよう、また海外ビジネスで優位に展開できる環境を整えられるよう情報収集と情報発信を行っていきたいと考えている。

技術委員会
委員長 富塚 弘之(株式会社ツムラ)

去る3月9日に厚生労動省(厚労省)が提出した、PIC/S(医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム)への加盟申請については、5月に開催されたPIC/S総会で受理された。その為、承認に向けた国内での対応が求められている。その中で、当委員会が参加している日薬連品質委員会が中心となり、「GMP施行通知」および「事例集(Q&A)」の業界改訂案作成を進め、前者については改訂案がまとまった。現在、厚労省医薬食品局監視指導・麻薬対策課および独)医薬品医療機器総合機構品質管理部が確認し、地方庁に意見を求めた後、パブリックコメント募集を実施し、「事例集(Q&A)」とともに、来年3月末までに発出される予定である。

また、『第十六改正日本薬局方第一追補』(16局第一追補、9月27日公布、10月1日施行)および『日本薬局方外生薬規格2012』(局外生規2012、10月30日通知)が発出された。当委員会はこれらの改正において、規格および試験法の設定に寄与した。

『16局第一追補』における生薬等医薬品各条での主な改正内容は以下の通りである。
【新規収載品】
①生薬 オウヒ、ガイヨウ、バクガ 3品目
②漢方エキス 当帰芍薬散エキス、半夏瀉心湯エキス 2品目
 〔漢方処方エキスは全部で24品目となった。〕
【改正品目】
①生薬 オウゴン、オウレンなど58品目
②生薬末 オウゴン末、オウレン末など33品目
③漢方処方エキス 黄連解毒湯エキス、柴苓湯エキス、小柴胡湯エキス 3品目
一方、『局外生規2012』では、 新たに18品目(ジンコウ、コウジン末など)の生薬規格の設定についての検討が行われ、計56品目の生薬についての規格が取りまとめられた。

薬制委員会
委員長 栗田 宏一(クラシエ薬品株式会社)

薬事制度に関する事項、漢方・生薬製剤の薬事法関連法規および関係通知の調査研究、規制緩和推進に関する事項、関係行政機関および諸団体との連絡ならびに意見具申を基本に活動している。

1.一般用漢方製剤承認基準について
一般用漢方製剤承認基準(新210処方)は、平成22年追加23処方、平成23年追加27処方に加えて、平成24年8月30日付けで追加31処方が通知され、最終的に294処方が承認基準処方となった。該当製品については平成25年3月から5月に効能効果等の一変申請を行い、8月末に一変承認される見込みである。またリスク区分については、第二類医薬品として告示される予定である。

2.第十六改正日本薬局方第一追補の制定について
「日本薬局方の一部を改正する件」(平成24年厚生労働省告示第519号)が平成24年9月27日に公布され、同年10月1日から施行された。
新たに「当帰芍薬散エキス」、「半夏瀉心湯エキス」が収載され、漢方処方エキスを含有する医薬品等については一変申請又は軽微変更届出の手続きが必要である。これで漢方処方エキスは24処方収載されている。

安全性委員会
委員長 上之園 秀基(株式会社ツムラ)

●大建中湯「使用上の注意」改訂について
会員会社より大建中湯の副作用発現頻度調査の結果を「使用上の注意」に反映させたいとの申し出を受け、了承した。調査を実施した製剤については発現頻度を記載することとなるが、業界統一の改訂は「腹部膨満」を追記した以下の通り。

改訂内容
3.副作用

頻度不明
消化器 胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、腹部膨満等


(___下線部改訂箇所)

●「一般用漢方製剤承認基準の改正について」
(平成24年8月30日付 薬食審査発0830第1号)発出に伴い、安全性委員会ではWG-㈽を立ち上げ、添付文書記載要領(案)を作成し、安全対策課と検討を行った。現在、安全対策課から専門家に意見を求めており、準備が整い次第、パブリックコメント、通知発出の予定との連絡を受けている。また、漢方新210処方の添付文書記載要領を検討するために使用した基礎資料を今後の参考資料として記録し、安全対策課と業界で共有する方向で意見交換した。

●「医薬品リスク管理計画指針(RMP)について」
「医薬品リスク管理計画指針について」(平成24年4月11日付 薬食安発0411第1号 薬食審査発0411第2号)発出により医薬品安全監視活動の方向性が示された。この指針は医療用医薬品が対象で、まず、新医薬品およびバイオ後続品については平成25年4月1日以降製造販売承認申請する品目から適用されることとなった。医薬品リスク管理計画の策定および実施が確実に履行されるようにするために「医薬品、医薬部外品、化粧品および医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令(GVP省令)」および「医薬品の製造販売後の調査および試験の実施の基準に関する省令(GPSP省令)」の改正が予定されている。医療用漢方製剤の医薬品安全監視活動について当面必要な作業はないと考えられるが、省令改正に伴う各社の手順書の改訂は必要となるため、安全性委員会内で情報を共有化し対応している。

広報委員会
委員長 中島 実(株式会社ツムラ)

1.一般市民への啓発活動
1)一般用ホームページへの問い合わせ件数6件(一般5件、その他1件)
2)一般用ホームページ新規掲載事項
  9月4日:第15回市民公開漢方セミナーのお知らせを掲載
  10月4日:ニューズレター86号を掲載
3)市民公開漢方セミナー開催
  日 時:10月11日(木)18:30〜20:00
  場 所:草月ホール
  テーマ:「漢方に親しむ」
  講 師:定形 綾香先生(ダイナメディカル根津クリニック 院長)
  聴講者数327名(うち、マスコミ9名)

2.マスコミへの対応
1)9月から12月にかけて対応したマスコミおよびその内容
  ①情報番組の制作会社から、リサーチ段階ということで、中国の生薬輸出規制について問い合わせが入っ
    た。生物多様性条約と甘草の規制について混同しているレベルであったので、正しい情報に修正した。
  ②時事通信社から金融専門媒体向け電子ニュースとして取材が入った。原料生薬の流通市場状況と今後の
    展望について対応をした。10月22日に、「原料生薬価格、中国の経済成長受け上昇へ〔マーケット展望〕」の
    題で配信された。
2)リリース
  9月13日:日漢協主催 第15回市民公開漢方セミナー開催の案内

3.ニューズレター
9月20日の第175回理事会でニューズレター86号を発刊し、併せてホームページにも掲載した。

4.その他
「漢方薬処方実態調査」調査結果の活用方法
11月1日「日本医事新報」対談実施
秋葉哲生先生(秋葉伝統医学クリニック院長):漢方診療の立場から
林純先生(九州大学病院総合診療科教授):総合診療の立場から
週刊「日本医事新報」2013年2月2日号(掲載予定)