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日漢協 ニューズレター 88号

(第30巻 第1号)2013年6月

日漢協の動き


日漢協創立30周年記念式典開催
30周年をエポックに次なる30年をより進化した新たなエポックに
祝賀会に田村厚生労働大臣が祝辞、30周年に花添える



昭和58年(1983)、全漢方生薬製剤協会(全漢協)と漢方生薬製剤研究会(漢研)の大同団結により誕生した日本漢方生薬製剤協会が30周年を迎え、5月17日、創立30周年記念式典が開催された。会場のKKRホテル東京には田村憲久厚生労働大臣も駆けつけ、式典に花を添えた。

●記念式典
渡邊喜久彦常務理事が司会を務め、式典は井順一会長(ツムラ会長)挨拶の後、授与式が執り行われ、協会活動に顕著な功績のあった8名に表彰状、多大な貢献のあった20名に感謝状が授与された。
受賞者を代表して謝辞を述べたロート製薬の三浦治氏は、受賞の喜びを満面にたたえ、漢方業界に入った動機、30年前の東西二団体の大同団結の経緯、小柴胡湯の副作用問題など、45年にわたる業界活動を振り返り、「今や、漢方は国民の医療に欠かせない。今後も業界の発展に尽力したい」と決意を述べ、万雷の拍手を浴びた。

●記念講演会
式典に続いて行われた記念講演会では藤井基之参議院議員が、「国政報告−医療関連産業の振興に向けて−」と題して講演され、安倍政権における成長戦略の一端を概説しつつ、国民が安心できる持続可能な医療の実現にとって漢方の役割は大きい、と日漢協への期待を寄せた。

●記念祝賀会
祝賀会は午後5時より石原猛事務局長の司会で始まり、来賓代表の紹介で幕を上げた。政界、厚生労働省、日本東洋医学会、日本薬剤師会、日本製薬団体連合会など業界関係諸団体、マスコミ、会員会社等130名を超える参加者を前に挨拶に立った井会長は、日漢協創立以来の30年を振り返り、「日漢協の歴史は幾多の難題を克服してきた積み重ねであり、関係官庁、薬業関係諸団体、医療関係者をはじめとする皆様のご指導ご理解の賜」と謝意を表すとともに、「会員各位の弛まぬ努力と協力に対し、改めて御礼を申し上げます」と会員の労をねぎらい感謝の念を表した。
続いて、この間の日漢協の出来事の中から、「忘れようにも忘れられないこと」として、医療用漢方製剤の保険適用の継続、一般用漢方製剤の新規処方の追加、原料生薬の品質確保と安全性確保に関する残留農薬の自主基準の策定・改定など、医薬品の安全、安心の担保などを挙げた。
さらに、現在の重要課題について、漢方生薬製剤の薬価改定方式の取り入れ、漢方医学の国を挙げての推進、生薬の国内生産の振興と推進に取り組むとし、「今年は大きな節目の年であるとともに新たなステージに向かう第一歩、30年の歴史をひとつのエポックとし、次なる30年もより進化した新たなエポックにしたい」と決意を表明した。
来賓挨拶は日本の誇れる漢方を推進する議員連盟の鴨下一郎会長を皮切りに、武見敬三参議院議員、今村聡日本医師会副会長、石川友章日本東洋医学会会長、児玉孝日本薬剤師会会長、内藤晴夫日本製薬団体連合会会長よりメッセージが送られた。
その後、祝電(加藤勝信官房副長官、衛藤晟一内閣総理大臣補佐官、松本純衆議院厚生労働委員長)が披露され、桑野彰一日漢協副会長(日本粉末薬品社長)の乾杯で懇談に入った。
宴たけなわの頃、公務を終えた田村厚生労働大臣が登壇、漢方・生薬および日漢協への熱い思いの込もったエールが送られ、会場は大いに盛り上がった。続いて漢方認定薬剤師でもあるはたともこ参議院議員の祝辞が続き、小澤博副会長(クラシエ薬品社長)の中締めで恙なく30周年祝賀会の幕が下りた。


・表彰状受賞者
浅間宏志(ウチダ和漢薬)、上之園秀基(ツムラ)、大窪敏樹(クラシエ薬品)、小笠原秀一郎(クラシエ薬品)、
巽義男(ウチダ和漢薬)、松本良三(小太郎漢方製薬)、三浦治(ロート製薬)

・感謝状受賞者
安藤潤(ツムラ)、岩橋寛治(大峰堂薬品工業)、大川則行(ツムラ)、加茂幸三(大草薬品)、
近藤誠三(小太郎漢方製薬)、佐々木博(日本粉末薬品)、杉山泰哲(ツムラ)、平雅代(ジェーピーエス製薬)、
木昭(大杉製薬)、高田省一郎(ウチダ和漢薬)、高橋喜久美(ツムラ)、橋徹(剤盛堂薬品)、富塚弘之(ツムラ)、
平野豪(建林松鶴堂)、水野昌樹(アスゲン製薬)、森慶二(小太郎漢方製薬)、山田徳子(建林松鶴堂)、
山本栄治(クラシエ薬品)、山本藤輔(ツムラ)、吉村宏昭(ツムラ)
(敬称略)

田村厚生労働大臣祝辞から
「漢方に親しむ」漢方・生薬は切っても切れない大切な医療資源

田村憲久厚生労働大臣
漢方・生薬は、我々にとって切っても切れない大切な医療資源であります。患者様方への供給という意味でたいへんご尽力され、国民の皆様方の健康をお守りいただいていることに対しまして、改めて心から厚くお礼申し上げます。
西洋の薬と比べると、自然由来ということで、安心であり、最近では皆様方のご努力により、漢方・生薬がいかに効果があるかという、エビデンスが確立されてまいりました。そういう状況を受けて漢方・生薬の使用量も増え、我々も服用しております。
いろいろお話を聞きますと、例えば、抑肝散が認知症の周辺症状に効くとか、インフルエンザにも漢方薬は効くのではないか等のお話もあり、そういう意味から漢方薬は重要な薬剤であると思っております。
一方で、生薬は日本での栽培は少ない。使用量が最も多い甘草は中国からの輸入に頼っているということで、これは大変な状況であると考え、厚生労働省も生薬等の栽培技術に対する研究等々にもしっかりお手伝いさせていただく次第でございます。
また農水省や各自治体、もちろん日漢協の皆様とも協力しながら生薬の栽培をしっかりやっていかなければいけない、こういう思いでおります。
薬効成分が一定でないといけない、そう簡単に何でもいいからというわけにはゆかず、大変ご苦労をされていることは分っております。中国をはじめ、厳しい輸入状況になってくるかもしれません。しっかりと供給を確保できるように我々もご協力させていただきたい。このように思っている次第でございます。
いずれにしましても皆様方に対する国民のニーズは大きくなってくるわけで、これからも精進されますますご発展いただき、我々の健康をお守りくださいますよう、心からお願いを申し上げ、30周年のお祝いのご挨拶に代えさせていただきます。おめでとうございます。


第31回日漢協定期総会
井会長体制3期目に

式典、祝賀会に先立ち、渡邊常務理事の司会で第31回定期総会が開かれた。定足数確認の後、総会の成立が宣され、井会長が議長となり、5つの議案が審議された。

第1号議案/平成24年度事業報告、第2号議案/平成24年度収支決算報告、第3号議案/平成25年度理事・監事の改選、第4号議案/平成25年度事業計画(案)、5号議案/平成25年度収支予算(案)のいずれもが承認され、さらなる発展を期して3期目の
会長体制がスタートした。