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日漢協 ニューズレター 89号

(第30巻 第2号)2013年9月

業態別会議


医療用漢方製剤会議
医療用漢方製剤委員会 委員長 菅原 秀治(株式会社ツムラ)

医療用漢方製剤委員会
6月12日に本年度初めての中央社会保険医療協議会(以下、中医協)薬価専門部会が開催され、「次期薬価制度改革に向けた主な課題と今後の議論の進め方について」、「後発医薬品について」、「平成25年度に実施する医薬品価格調査(薬価本調査)について」等の議題が審議された。
「次期薬価制度改革に向けた主な課題と今後の議論の進め方」では、平成24年度薬価制度改革骨子において継続検討課題とされた「新薬創出等加算の検証」と並び「医療上必要性の高い医薬品の継続的な安定供給のための薬価制度上の施策に係る検討」があげられた。また合わせて、平成24年診療報酬改定における附帯意見に書かれた「長期収載品の薬価のあり方」、「後発医薬品の更なる普及に向けた措置」や、「革新的な医薬品等の保険適用の評価の際の費用対効果の観点の導入」等があげられ、これらが薬価専門部会の年末までの主たる検討項目になる事が確認された。

保険薬価プロジェクト、保険薬価研究部会(生薬委員会と共に活動)
5月8日医療用生薬に関する市場調査報告会・検討会を実施し、生薬の不採算品再算定を実施するにあたって、どの様な問題があるかについて現状分析を行い、平成26年度不採算再算定への行動スケジュールを確認した。
5月28日、部会にて、「平成26年度の薬価改定並びに薬価算定ルールの見直しに対する要望」について検討を実施し、たたき台を作成した。
6月3日開催の保険薬価プロジェクトにおいて、部会で作成した日漢協提案(たたき台)の最終検討を行い、6月17日に日薬連宛て提出した。

流通適正化部会
「製薬企業と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」(以下、透明性ガイドライン)に関して、日本製薬工業協会(以下、製薬協)は「C.原稿執筆料」の公表を2012年度分は総額のみとし、次年度より個別公表とする事に準拠し、日漢協(医療用)ガイドラインの変更を行った。
製薬協プロモーションコードは、平成25年4月1日から行動基準の範囲を全役職員、対象を医療関係者・医療機関に加え研究者、患者団体および卸売業者としたコード・オブ・プラクティス(第一編)と従来のプロモーションコード(第二編)とし、製薬協「コード・オブ・プラクティス」と名称を変更し実施している。
本件を踏まえ、日漢協「医療用漢方製剤・生薬プロモーションコード」も変更が必要となったため、最初のテーマとして日漢協版「患者団体との協動に関するガイドライン」および「企業活動と患者団体の関係の透明性ガイドライン」作成について検討を開始した。


生薬会議
生薬委員会 委員長 浅間 宏志(株式会社ウチダ和漢薬)

厚労省医政局経済課および農水省生産局地域作物課と協議してきた国内生薬栽培の推進については、生産者(農家)と実需者(企業)のマッチングを進めるため「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」が、8月1日の北海道ブロック(札幌市)を皮切りに、関東ブロック(8月20日、さいたま市)、北陸ブロック(8月26日、金沢市)、近畿ブロック(9月4日、京都市)、中国四国ブロック(9月5日、岡山市)、九州・沖縄ブロック(9月9日、熊本市)および東海ブロック(9月19日、名古屋市)で開催された。また9月27日には東北ブロック会議(仙台市)が予定されている。ブロック会議では、厚労省、農水省および医薬基盤研・薬用植物資源研究センターから薬用作物、漢方生薬および薬用植物栽培に関する説明があり、日漢協からは使用者側として実需ニーズについて説明を行った。全国8ブロックでの会議が終了後、各都道府県でとりまとめた生産者側の栽培希望品目について、日漢協会員各社で確認、マッチングを行い、その後、実際の栽培検討が開始されることとなる。

農水省の支援事業の一つである「産地活性化総合対策事業のうち地域特産作物需要拡大技術確立推進事業」については、日漢協内に設置された生薬国内生産検討班の関係会社により、実施母体として「日本薬用作物検討協議会」を設置し対応を進めている。



第1回薬用植物残留農薬検討会の模様
(オフィス東京・八重洲にて)
また、農薬登録時の基本となる「適用農作物名」をまとめた別表(平成13年10月10日付け13生産第3986号農林水産省生産局生産資材課長通知)に、‘薬用作物’が収載された場合、登録農薬の作物残留試験が省略される方向である。しかし、それでは登録農薬の安全性が担保できないことから、農薬や薬用植物の有識者と連携して、平成25年度厚労科学研究費補助金の課題名「薬用植物、生薬の持続的生産を目指した新品種育成および新規栽培技術の開発ならびにこれらの技術移転の基盤構築に関する研究」(研究代表者:菱田敦之)の分担研究課題「薬用植物の国内栽培推進に向けた基盤構築に関する研究」(研究分担者:川原信夫)が実施されることになった。研究遂行のため、医薬基盤研・薬用植物資源研究センター(3名)、国立衛研(1名)、埼玉県衛生研究所(1名)、北里大学薬学部(1名)、(一社)日本植物防疫協会(1名)からの有識者に加え、日漢協生薬委員会と技術委員会から6名が参加して、計13名からなる「薬用植物残留農薬検討会」が設置された。検討会では、今後3年に亘り、専ら医薬品たる薬用作物の残留農薬上限値の考え方や登録農薬の実証確認などの検討を進めてゆく予定で、その第1回会議が8月5日に開催された(写真)。

生薬の薬価基準に関して、日漢協保険薬価研究部会と日本生薬連合会保険薬価委員会の共催で、5月8日に東京薬業厚生年金基金にて「医療用生薬に関する市場調査結果報告会・検討会等」が開催された。厚労省医政局経済課から講師を迎え、業界側からは医療用生薬の製造販売承認を扱う13社が参加した。業界側から医療用生薬(薬価)市場規模調査結果や平成26年度の薬価基準改正に向けた活動が報告され、また講師から薬価制度改革の進行状況について講演いただいた。

平成26年度税制大綱による関税見直しにより、生薬2品目(アマチャおよびキクカ)が新たに課税対象となるということが判明し、6月に会員会社に周知徹底を図るべく通達した。

第2回の調査結果をまとめた「原料生薬使用量等調査報告書(平成21および22年度分)」の冊子化を進めているが、10月には発刊できる見込みである。


一般用漢方製剤会議
一般用漢方製剤委員会 委員長 西山 隆(クラシエ薬品株式会社)

くすり相談部会
WG活動
・相談・苦情事例G:相談・苦情への回答・対応の検討
・トピックスG:トピックスの収集と共有化

一般用医薬品関連5団体で実施したお客様相談第2回共通アンケートについて
・日漢協では会員71社中51社(71.8%)から回答があり、その内データ提出があったのは27社(38%)であった。その他会員各社については、他の団体にデータ提出したと思われる。回答結果を各団体で分担し集計を行っている。

処方部会
『新版一般用漢方処方の手引き』作成
・3月18日に株式会社じほう(以下じほう)へ原稿を入稿した後、6月上旬に第1校(213処方+23処方)の確認依頼があり、部会メンバーで分担し内容を確認、6月中旬にじほうへ提出を行った。残り58処方についても引き続き校正を行い、7月中旬に提出を行った。9月の出版を予定している。

適正使用推進部会
一般用漢方製剤販売時の補助ツール作成について
・5月10日に国立医薬品食品衛生研究所(以下国立衛研)の渥美先生より、「使用者確認票」の第二次8処方(芍薬甘草湯、防風通聖散、大柴胡湯、柴胡桂枝湯、補中益気湯、辛夷清肺湯、清心蓮子飲、五淋散)の裏面確認依頼があり、5月16日に最終校を送付した。一般用漢方製剤の安全性確保に関する研究:「安全に使うための漢方処方の確認票」の作成について、第30回和漢医薬学会と第60回日本生薬学会で発表される。

「使用者確認票」アンケートについて
・日漢協一般用漢方製剤委員会経由で、北海道および福岡県のドラッグストア62店舗でアンケートを実施する。6月25日に国立衛研、合田部長、袴塚室長(現生薬部長)、渥美先生と面談を行い、実施要綱について打合せを実施した。7月16日に国立衛研からの添え状、アンケート見本、使用者確認票(15処方)の送付を各店舗に行い、8〜9月の2ヵ月間使用後、アンケートを送付し回答を頂く予定である。


生薬製剤会議
生薬製剤委員会 委員長 和田 篤敬(小林製薬株式会社)

新たな生薬製剤の開発を目標に活動を行っている。2つの部会が薬事制度と製剤開発の両面からアプローチすることで生薬製剤の承認基準化ならびに範囲拡大を達成したいと考えている。その環境整備や理論構築のために、関係官公庁・機関や他団体、有識者との連携や情報交換を行っている。
今般、生薬・生薬製剤の活用範囲の拡大と、セルフメディケーションの推進に貢献するべく、日本一般用医薬品連合会より厚生労働省に対して「一般用生薬・生薬製剤を活性化するための要望書」が提示され、以下の2点が要望された。

1.生薬・生薬製剤の特性を考慮した承認審査基準の作成
2.生薬・生薬製剤の特性を反映した審査システムの構築

また、昨年度に大阪医科大学 健康科学クリニック 所長 後山 尚久 先生に論説レポート「女性保健薬としての一般用生薬製剤(当帰川芎配合剤)に関する一考察―血の道症としての女性更年期障害からみた処方構成生薬―」を作成いただいているが、この内容を承認基準案策定の参考資料として活用するべく、公表を検討している。

制度研究部会
新たな生薬製剤の承認取得に向けた枠組みを検討しており、製造販売指針における当帰川芎製剤の効能効果を読み替える等して魅力化を検討し、承認基準の素案を作成しており、その設定根拠をまとめている。

製剤開発部会
新たな生薬製剤を開発するために、生薬の組合せの検討、エビデンス収集と整理を行っている。当帰川芎製剤の処方構成について、承認基準の素案を作成、生薬末とエキスの配合量の整合化を検討するために剤形毎の調査を進めている。


原薬エキス会議
原薬エキス委員会 委員長 佐々木 博(日本粉末薬品株式会社)

本年度第2回原薬エキス委員会を6月27日に開催し、日本薬局方外医薬品規格(以下、局外規)の植物由来エキスに関する調査のまとめを行った。また日本薬局方(以下、日局)既収載生薬の改正提案の進捗状況などについて報告した。

1.局外規植物由来エキスに関する調査
局外規には、アカメガシワエキスなど9品目の植物由来エキスが収載されている。本年2月〜3月に会員会社を対象に、これらエキスの取扱いの有無、直近の製造実績、製法上または品質規格上の問題点、日局収載要望などについてアンケート調査を行った。
26社から回答があり、そのうち取扱い有りと回答した会社は9社であった。品目別にみると、取扱いがあるのはアカメガシワエキス、ウラジロガシエキス、シコンエキス、センナエキス、メリロートエキスおよびヨクイニンエキスの6品目、一方、カサンスラノール、サトトネリコ樹皮エキスおよびセイヨウトチノキ種子エキスの3品目については取扱い無しとの回答であった。取扱い有りの6品目のうち、最も取扱い会社が多かった品目はヨクイニンエキス(5社)で、直近3年の製造実績は年平均10トン以上もあったが、ヨクイニンエキスの日局収載には反対意見もあったことから優先順位を低く設定した。
このまとめを検討する過程で委員会メンバーから、例えばニンジンエキスやインヨウカクエキスなど、公定書に未収載のエキスについても日局収載を考えて欲しい旨要望があった。近々、これらのエキスについても調査を行う予定である。この調査結果も合わせ、日局収載候補品目を選定していきたいと考えている。

2.生薬製剤承認基準案検討班(HS単味生薬班)
HS単味生薬班の今年度第2回目の会議が7月10日に開催された。『局方医薬品承認申請の手引』に記載されている用法・用量に「煎じて服用」とある単味生薬の煎剤とエキス剤のブリッジング試験、それら生薬の効能・効果の見直しなどが検討された。


プロモーションコード審査会
代表委員 小笠原 秀一郎(クラシエ薬品株式会社)

日漢協「医療用医薬品製品情報概要記載要領」ならびに「医療用医薬品専門誌(紙)広告作成要領」の改定については、以下の通り進める予定。

1.製薬協の改定版と日漢協の現行記載要領の違いを抽出
2.抽出された箇所の表現方法等を検討
3.10月までに叩き台を作成し、厚生労働省等の該当部署でご指導いただきながら、11月の部会で案を作成
4.作成された案を11月の理事会に上程
5.2014年1月1日実施
6.2014年度上期冊子作成