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日漢協 ニューズレター 91号

(第31巻 第1号)2014年5月

業態別会議


医療用漢方製剤会議
医療用漢方製剤委員会 委員長 菅原 秀治(株式会社ツムラ)

医療用漢方製剤委員会
1.中医協薬価専門部会の審議状況
・ 1月15日、1月22日、1月24日、1月29日、2月5日、2月12日の計6回、中医協薬価専門部会が開催された。
・ 1月22日には平成26年度実施の薬価算定基準等の見直しについて(案)の説明があり、改定の内容に
  ついて取りまとめられた。
・ 1月24日には仙台において、公聴会が開催され、意見聴取を行い、引き続き、2月5日にパブリックコメント、
  公聴会の報告が行われた。
・ 2月12日には中医協から厚労大臣宛、改定案が答申された。
・ 3月5日に改定薬価が告示された。
・ 4月1日より、診療報酬改定と薬価改定が実施された。

保険薬価プロジェクト、保険薬価研究部会(生薬委員会と共に活動)
1.薬価制度における漢方・生薬の在り方についての検討
・ 1月30日、厚労省医政局経済課薬価係より、「薬価改定に係る収載品目の内容確認等」について、各社へ
  薬価基準収載 品目一覧表が送付され、ヒアリング手続きについての説明がされた。

流通適正化部会
1. 医療用漢方製剤・生薬プロモーションコードの改定について
・平成26年度上期を目処に日漢協版プロモーションコードを改定する為、検討を進めた。
2. 医薬品公取協情報他について
・ 文化儀礼的な贈り物で「誕生日祝い」「結婚記念日」など毎年訪れるものは提供不可とし、それ以外の慶事
  および餞別は上限を1万円の物品とする。本内容については4月より施行なので再確認を行った。また、1月
  27日付け製薬協通知として「製薬協コード上の贈り物の提供の考え方に関する再確認」が発出されており、
  今後は製薬協の状況を把握することとした。

教育研修部会
・ 生薬DVD「小柴胡湯」を3月に制作し、導入教育や一般教育への媒体として活用可能となった。

有用性研究部会
1. 医療用漢方製剤 添付文書情報英語版“Kampo Medicines for Prescription 2012”
・ ホームページ版が完成し、“Information on Package Inserts of Kampo Medicines for Prescription”として、
  日漢協ホームページにて公開された。
2. 日本東洋医学会EBM委員会協力作業:EKAT 2013、 KCPG 2013
・ 日本東洋医学会ホームページにて公開予定の「漢方治療エビデンスレポート 2013(EKAT2013)」および
  「漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン 2013(KCPG 2013)」の作成に協力している。
3. 日本東洋医学会EBM委員会協力作業:EKAT 2014、KCPG 2014
・ 2014年度に公開される予定のEKAT 2014、KCPG 2014作成への協力作業を開始した。


生薬会議
生薬委員会 委員長 浅間 宏志(株式会社ウチダ和漢薬)

2013年8〜9月に全国8ブロックで開催された「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」を通じて、生産者側から137の要望書が日漢協に提出され、現在、生産者側45団体と日漢協会員会社間でマッチングすべく折衝が開始されている。一方、農水省による平成26年度「薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業」は概算で4億円の規模となり、2月末〜3月中旬にかけて公募が行われた。この支援事業は、a.薬用作物産地確立支援事業、b.国産茶輸出拡大等促進支援事業およびc.地域特産作物産地確立支援事業の3本柱となっており、aは農業団体やそれらが組織する協議会から申請ができるが、製薬企業から直接の申請はできない(ただし、生産者との協議体に参加すれば可能)。また、cは製薬企業からの申請も可で、昨年度からの継続として「日本薬用作物検討協議会」から申請が行われた。このように薬用作物の栽培振興の環境が整えられつつあるが、さらに推進するため日漢協内に設置された「生薬国内生産検討班」の組織的位置付けや活動目標などをより明確にする必要があると考えている。

平成25年度厚生労働科学研究「薬用植物、生薬の持続的生産を目指した新品種育成および新規栽培技術の開発並びにこれらの技術移転の基盤構築に関する研究」(研究代表者:菱田敦之)の分担研究「薬用植物の国内栽培推進に向けた基盤構築に関する研究」(研究分担者:川原信夫)に、技術委員会と連携して対応している。この研究過程で設置された「薬用植物残留農薬検討会」の第3回会合が、2月24日に開催された。会合では、漢方エキス製剤の生産金額から算出された国民一人あたりの年間生薬摂取量、食品からの残留農薬摂取量、農薬種ごとのADI、生薬の乾燥歩留りなどから、薬用植物における残留農薬の上限値の考え方についての議論があったが、結論は出ず引き続き検討されることになった。また、農薬登録時の作物残留試験の省略という方針はなかったことが確認された。

昨年11月に実施した ハンピ(反鼻)の流通に関するアンケート調査で、入手が困難になっているとの結果を踏まえ、問題解決のため生薬流通部会の中に「ハンピ検討班」を設置した。現在5社が参加し、安定確保の方策について検討を開始した。

この1〜3月にかけて、第2回中国産原料生薬の価格指数調査(2011〜2013年分)、並びに第3回原料生薬使用量等調査(平成23および24年度分)を実施し、現在集計中である。この場を借りて会員会社のご協力に感謝する。まとまった段階で、原料生薬の流通実態を示すデータとして公表予定である。


一般用漢方製剤会議
一般用漢方製剤委員会 委員長 西山 隆(クラシエ薬品株式会社)

一般用漢方製剤委員会
平成26年1月30日開催
・ 部会報告
・ 事業計画・事業方針・予算計画(案)についての審議
・ 国際対応WG報告
・ 日本薬局方外生薬規格2015作成WG報告

くすり相談部会
1. WG活動
  事例報告G
・ 相談・苦情への回答・対応の検討
・ 一般用漢方製剤の「相談事例集Q&A第4集」の検討を開始した。
2. トピックスG
・ トピックスの収集と共有化

処方部会
1. 処方文献の整備
・ 日漢協で保有している処方文献を整備し、日漢協事務局で閲覧できるよう作業を開始した。
2. 新210処方の使用促進のための資料作成
・ 資料のたたき台を作成中で、かぜの症状に用いる処方を材料にして、処方の使い分け、分類等、資料の
  構成の検討を開始した。
3. 日本一般用医薬品連合会−セルフメディケーションハンドブック編集プロジェクト
・ ハンドブック記載内容について改正薬事法に伴う内容の修正、追加、全体の校正作業を実施中である。
  2014年6月に配布予定である。

適正使用推進部会
1. 一般用漢方製剤販売時の補助ツール作成について
・ 国立医薬品食品衛生研究所(以下国立衛研)の生薬部渥美先生より、『一般用漢方製剤の安全性確保に
  関する研究(3):「安全に使うための漢方処方の確認票」の実用化に向けたアンケート調査』と題して、
  日本薬学会134年会にて発表された。
・ 平成26年1月、第三次16処方(桃核承気湯、大黄甘草湯、麦門冬湯、猪苓湯、防已黄耆湯、当帰芍薬散、   加味帰脾湯、桂枝茯苓丸、柴胡加竜骨牡蛎湯、独活葛根湯、響声破笛丸、五虎湯、駆風解毒湯、疎経活血湯、
  牛車腎気丸、半夏厚朴湯)の作成が完了した。
2. 「使用者確認票」啓発活動について
・ 「使用者確認票」普及活動の一環として、第14回JAPANドラッグストアショーにおいて、本主旨に賛同頂いた
  企業ブースで、31処方の使用者確認票、ポスター、チラシの展示を行った。


生薬製剤会議
生薬製剤委員会 委員長 和田 篤敬(小林製薬株式会社)



植物栽培について知見を深めるため、本年2月の委員会後に、ロート 製薬がグランフロント大阪ナレッジキャピタルで展開している都会型 農園「旬穀旬菜シティファーム」を見学した。
生薬製剤の活性化のために新たな生薬製剤の開発環境の整備を目標に活動している。制度研究部会と製剤開発部会の2部会が連携し、薬事制度と製剤開発の両面からアプローチすることで、生薬製剤の承認基準化と範囲拡大を達成したいと考えている。そのため関係する官公庁や機関、他団体、有識者との連携、情報交換を行っている。

大阪医科大学健康科学クリニック所長の後山尚久先生による論説「女性保健薬としての一般用生薬製剤(当帰川芎配合剤)に関する一考察−血の道症治療からみた処方構成生薬−」が、『漢方と最新治療』の本年2月25日号に掲載された。論説では、「血の道症の概念」「女性更年期障害」「女性の血の道症を治療する漢方処方およびその構成生薬」「現代女性の心身不調に必要な生薬製剤とその組み合わせに関する提言」などが、専門医の視点から纏められている。本論説を当帰川芎製剤の承認基準(案)の検討に活用すべく、さらに参考文献等を調査中である。

これら資料を参考にし、また両部会の検討成果を統合して、当帰川芎製剤(実母散等)の承認基準(案)の提案資料として取り纏めを進めているところである。

制度研究部会
当帰川芎製剤の効能効果の読み替えによる魅力化について、その根拠となる医学文献等を各社で分担して調査し、必要な成書や文献を取り揃えてリスト化した。

製剤開発部会
当帰川芎製剤の配合生薬の配合意義について各社で分担して文献等を調査し、生薬の特徴や対応する効能効果について、主たる出典とエビデンスを蓄積している。


原薬エキス会議
原薬エキス委員会 委員長 佐々木 博(日本粉末薬品株式会社)

平成25年度第6回原薬エキス委員会を2月18日に開催し、局外生規2015、単味生薬エキスの同等性ガイドライン案などについて議論を行った。
また、平成26年度原薬エキス会議を4月24日に開催し、今年度の事業計画・予算案の策定、平成25年度事業報告などを行った。

1.日局関係
昨年、カンゾウ(末)の定量法および含量規格の改正提案がなされ、その後定量法について詳細が詰められてきたが、この程改正定量法が基本的に了承された。これに伴い、日局カンゾウエキス、カンゾウ粗エキス、カンゾウ配合漢方処方エキスについても、順次改正が進められることになる。技術委員会など関連委員会と協力して作業を進めていきたい。

2.局外生規2015
平成26年1月に国立医薬品食品衛生研究所(国立衛研)生薬部を中心に日漢協など関係団体も参加して、「局外生規2015作成WG」が立ち上げられた。「局外生規2012」で積み残された生薬が主に検討されることになるが、昨年度当委員会で調査したウラジロガシエキスなど局外規に収載されているエキスについても、「局外生規2015」に収載されることになった。現在、WGに当委員会からも複数名が参加して検討が進められている。

3.単味生薬に関する研究
昨年秋に国立衛研を中心とした単味生薬検討班(検討班)から、『局方医薬品承認申請の手引』にある単味生薬について、それらを工業的製法で単味エキスとしたときの同等性に関するガイドライン案が示された。昨年末に当委員会から意見を出したが、他の検討班メンバーからの意見も含めて、現在単味生薬検討班でさらに検討中である。