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日漢協 ニューズレター 92号

(第31巻 第2号)2014年9月

ご挨拶 会長挨拶

日本漢方生薬製剤協会
会長
加藤 照和

日本漢方生薬製剤協会の第186回理事会において、会長に選任されました加藤照和でございます。

日漢協は昨年、創立30周年を迎え、大きな節目の年を経て新たなステージに向かう大きな転換期にあります。この大切な時期に大役を仰せつかり、身の引き締まる思いであります。30年の歴史を振り返りますと、幾多の難題を克服してきた積み重ねであり、多くの諸先輩方の弛まぬ努力があったからこそ、日漢協の活動が継続できているものと、その重みを感じております。

我が国は、国民のおよそ4人に1人が65歳以上という超高齢社会であり、介護を必要としない自立した生活ができる健康寿命を延ばすという医療ニーズがあります。日漢協は、高品質な漢方製剤、生薬製剤および生薬を安定供給し、その役割と機能を高めることによって、漢方製剤、生薬製剤および生薬の普及、定着と発展を図り、医薬品業界の発展と国民の皆様の健康に貢献することを目的に掲げております。まさに医療ニーズに応えられる業界団体として期待されていると考えております。

日漢協の原点ともいえるこの目的を達成するため、会員会社が抱える共通の課題は、原料生薬の安定調達および製品の品質と安全性の確保であります。当協会の調査によりますと、原料生薬の80%超が中国から調達されているという現状がございます。過去には訪中団を結成して、中国の関係当局や関係団体などに、日漢協の原料生薬に関する安全性の取り組みや、調達に対する理解を求める情報交換を行ってきました。一方で中国の生薬貿易関連団体も、2012年、2013年と2年連続で当協会を訪れ、情報交換が継続して行われています。このような活動を今後も充実させ、原料生薬の安定調達を確実なものにする一助としていきたいと考えております。既に、訪中の企画立案を指示し、10月中旬に関係機関を訪問し情報交換を実施いたします。

また、昨年、国内生薬栽培の推進に関し、生産者(農家)と実需者(日漢協会員会社)のマッチングを進めるために、厚生労働省ならびに農林水産省と共に「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」を開催し、すでに45件の折衝が始まっております。さらに、農林水産省により2014年度「薬用作物等地域特産物産地確立支援事業」の予算にも組み込んでいただきました。このように薬用作物の国内栽培振興の環境が整えられつつあり、当協会の 「原料生薬の安定調達および品質と安全性の確保」の活動方針をさらに明確化し、重要な活動の一つとして継続してまいります。

一方、国際的には、WHO(世界保健機関)において、伝統医学を現代医療に活かしていくという方向性が示されている中、伝統医学を巡り急速な動きにも対応していく必要があります。本年5月、京都でISO/TC249第5回全体会議が開催されましたが、これもその動きの一つであります。日漢協としましても、「伝統医薬の国際標準化に関する議論を通して、日本の国益と主張が損なわれないように対応する」ことを踏まえ、日本東洋医学サミット会議ならびに関係諸先生方の活動に協力をさせていただきながら、国際標準化問題にも取り組んでまいります。

その他にも、漢方製剤、生薬製剤、生薬の品質・安全性の確保、適正使用の推進、エビデンスデータの集積など、当協会が継続的に取り組むべき課題は山積しております。これまで、井前会長の下で会員会社が取り組んでまいりました活動方針を踏襲し、さらなるレベルアップを目指して、国民の皆様の「心と身体の健康」に貢献できますよう、一意専心任務に励んで参る所存でございます。どうぞ皆様のさらなるご支援とご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。