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日漢協 ニューズレター 94号

(第32巻 第1号)2015年5月

巻頭言  第66回日本東洋医学会学術総会の開催にあたって

第66回日本東洋医学会
学術総会 会頭

嶋田 豊
(富山大学大学院医学薬学研究部和漢診療学 教授)

この度、第66回日本東洋医学会学術総会を、平成27年(2015年)6月12日(金)から14日(日)までの日程で、富山国際会議場、富山市民プラザ、ANAクラウンプラザホテル富山を会場に、富山市にて開催させていただくこととなりました。北陸での開催は、2005年に寺澤捷年先生のもとで開かれた第56回学術総会以来、ちょうど10年ぶりになります。

今回の学術総会のテーマは、「伝統の継承と新たな展開 —医療の幹線をめざして—」とさせていただきました。伝統医学は長い年月の間に形成されたもので、今後も継承されるべきものであります。一方、科学・医療技術の発展がめざましい現代においては新たな展開もみられております。両者がうまく調和し、貴重な医療手段の一つとして漢方が今後も発展し続けることを念じ、また、奇しくもちょうど北陸新幹線が開業しましたので、そのことも掛けて今回のテーマを決めさせていただきました。

今回の学術総会では一般演題で活発な討論をしていただくことを基本としますが、プログラム、関連行事なども充実させ、ご参加の皆様にご満足いただけますよう、企画・準備に取り組んでまいりました。具体的には、寺澤捷年先生による特別講演、御影雅幸先生と濟木育夫先生による教育講演、花輪壽彦先生、三潴忠道先生、中田敬吾先生による「継承したい先達の教え」をテーマとする「伝統医学臨床セミナー」、「漢方研究の新たな展開」など11のテーマのシンポジウム、「好きな処方・得意な処方」など3つのテーマのワークショップ、各委員会の報告会・講習会に加えて、教育的な企画として、「実践漢方セミナー」、「医師のための鍼灸セミナー」、「漢方薬剤師セミナー」を組ませていただきました。また、従来、学術総会の開会式の前に行われていたサテライトシンポジウムは昨年の第65回学術総会で終了しましたが、新たに、「スポンサードセミナー」を行うこととなりました。さらには、見学ツアーとして、国登録有形文化財の金岡邸(薬種商の館)と、富山大学民族薬物資料館への見学ツアーも企画しています。日本漢方生薬製剤協会との共催となります「市民公開講座」では、田原英一先生と伊藤隆先生にご講演をお願いしております。

繰り返しになりますが、北陸新幹線の開業に伴い、富山への交通の便は格段に良くなりました。富山市は地方都市ではありますが、昔から「くすりのとやま」として知られ、近年では「公共交通を生かしたコンパクトなまちづくり」にも取り組んでおり、ちょうど会場前を通る市街地環状路面電車(セントラム)など、10年前とは違う新しい風景を見ていただけるものと存じます。

以上のようなコンセプトのもと、学術発表、討論、情報交換はもちろん、余暇も十分に楽しんでいただき、実り多い学術総会となることを祈念しております。

最後になりますが、本学術総会の開催にお力添えを賜りました方々に深く感謝申し上げるとともに、多数の皆様にご参集いただけますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。