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日漢協 ニューズレター 94号

(第32巻 第1号)2015年5月

トピックス


私の健康法  京都府立医科大学  吉川 敏一 学長
ストレスを栄養に...、

●アンチエイジングの第一人者


いい医者になるには人間関係が大事、との考えから新入生には上下関係がある運動クラブに入部するように薦めている

粋な人になろう、タフな高齢者になろう、と高齢化社会における生き方を、軽妙な筆致で呼びかけた日本経済新聞のコラム「抗加齢を学ぶ」は、連載が5年半に及び人気を呼んだ。
その後、日本の高齢化はますます進み、今や4人に1人が高齢者という時代を迎えている。“美しく、元気に生き生きと”過ごしたいとの思いは、国民的願望になり、アンチエイジングは医療界のみならず、国家的課題になっていると言っても過言ではない。その第一人者としても知られる。
現在、日本抗加齢医学会、日本酸化ストレス学会の名誉理事長を務め、2005年1月から2006年12月まで国際フリーラジカル学会会長を歴任された。2011年3月の京都府立医科大学における最終講義の演題は「フリーラジカルの医学」だった。同年4月に学長に就任、今日に至っている。
先の第29回日本医学会総会では登録委員長を務め、京都ならではのおもてなしにも尽力された。農林水産省の医福食農連携環境整備事業(健康長寿延伸のための食育イニシアティブ協議会)の構成員としてもリーダーシップを発揮。医師としてのみならず、これからの国の在り様にもメスを入れるその姿には大人の趣があり、粋を見る人も少なくない。


●遅寝早起き
教師と並んで聖職とされる医師の仕事は肉体的にも精神的にも生半可ではなく、自分の時間も限られる。
「学長になるまでは時間単位のスケジュールでしたが、今は30分単位、10分単位ですね。土日もほとんど休みがありません」
学内の業務だけでなく、付き合いでの夜の席もしばしばあり、重なることもたびたびある。「昔は飲めなかったのですが、訓練で飲めるようになりましたね」
帰宅が遅いこともあり、家では飲まず、早寝早起きならぬ、遅寝早起きの日々を過ごしている。睡眠時間は5時間から6時間、早い時は7時半に大学に入っている。長時間勤務、ほとんど休みなしにもかかわらず、ストレスは溜まらないタイプで、「ストレスを栄養にしている...」と評されるそうだ。


●芍薬甘草湯が常備薬
ガーデニングを趣味としており、「親が残してくれた果樹がたくさんあるのですが、その手入れが健康法になっています。たまたま休みがとれたりすると、長野の蓼科にある別荘に車ででかけ、ふうふう言いながら芝刈をするのも健康のもとになっていますね」
東洋医学との縁も深く、教授になって2003年に始めたのが漢方外来だった。ビタミンEなどのサプリメントと共に六君子湯を服用するときもあり、枕元には1、2か月に一度ほど起こるこむら返り用に芍薬甘草湯を常備薬として置いている。
「今後は一人の患者さんを西洋医学と東洋医学の両面から診断できればと思っています」と、東洋医学・漢方薬への眼差しはこの上なく優しく温かい。

プロフィール
1947年京都府宇治市生まれ、1973年京都府立医科大学卒業。1983年医学博士。1984年米国ルイジアナ州立大学客員教授。1993年東京大学先端科学技術センター教授(併任)。2000年京都府立医科大学第一内科学教室教授、2011年より京都府立医科大学学長。日本酸化ストレス学会(SFRR-Japan)名誉理事長、日本抗加齢医学会名誉理事長、日本抗加齢協会理事長、日本機能水学会理事長、医療国際化推進機構理事長、日本消化器免疫学会理事なども務めている。

表紙写真採用者のコメント

株式会社ツムラ 東京支店 村山大育

不忍池の蓮の花はピンク色でとてもきれいです。
このようなきれいな花を持つ植物の一部から、漢方薬の原料ができると思うと、とても不思議です。