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日漢協 ニューズレター 95号

(第32巻 第2号)2015年9月

ご挨拶 就任のご挨拶

日本漢方生薬製剤協会
副会長
古市 貞雄

本年5月、日本漢方生薬製剤協会副会長の重責を担うこととなりましたクラシエ薬品株式会社の古市貞雄と申します。就任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

私は入社以来、長期にわたり、医療用医薬品の営業第一線を歩み、医療現場の近くで漢方薬に携わった経験から、健康を守る国民医療には漢方薬が不可欠であることを実感し、その普及と啓蒙に努めてまいりました。現在弊社を牽引する立場となってからは、医療用医薬品のみならず、一般用医薬品にも携わることとなり、より一層治療だけではなく、健康という観点に対しても漢方薬の必要性・重要性について、重く受け止めている次第です。

現在の漢方・生薬業界における課題は、生薬を原料とした最終製品の品質確保と原料生薬の安定確保であると認識しております。その中でも生薬価格の高騰は直面している最大の課題であると考えます。原料生薬の8割が中国から調達している現状を鑑みますと、中国との生薬取引に関する関係強化の重要性は、衆目の一致するところです。この課題に対して、日漢協の英知を結集し、日本と中国の両国の意見交換や中国国内での情報収集に尽力し、二国間の協力関係の強化をより進めることで、微力ながら、課題の解決に向けて、最大限努力してまいります。

今般、小沢前副会長より、一般用漢方製剤会議議長を引き継がせていただきます。一般用医薬品については、日本の人口構造における近年の急速な高齢化の進展や生活習慣病の増加など、疾病構造の変化や生活の質(QOL)の向上追求等に伴い、「セルフメディケーション」という考え方が国民に広がるに連れ、国民一人一人が自分の健康に対して、自己責任に拠って、管理するという概念が根付いてきています。今後、全人口で高齢者の占める割合がさらに高まり、国民の健康嗜好も多様化する中において、保健・医療資源という観点からも一般用漢方製剤をさらに発展・育成していく必要があると考えております。

また、医療用漢方製剤については、行政や関係諸団体と密接に連携し、医療保険制度、薬価基準制度に関する調査研究、提言、情報収集を担う組織として「保険薬価協議会」を設置し、活動されておりますので、私も最大限の支援を行ってまいります。

一方、国際情勢に視野を広げますと、漢方薬・生薬のグローバリゼーション、国際標準化問題についても、重要な課題と認識しております。取りわけ、本年6月1日〜4日に中国北京で開催された、ISO/TC249第6回全体会議において、タイトルが中国伝統医学(TCM)に決定された内容等は、今後、日本の法規・規程・品質に影響しないよう働きかけていかなければなりません。既に日漢協で決定されています方針に基づき、東洋医学サミット会議の先生方や関係行政機関と協力して取り組んでまいります。

最後に、製薬企業として重要な社会的責任に関する課題である、コンプライアンス活動の推進、企業活動と医療機関との関係を問われる「透明性ガイドライン」に基づく公開についても、他業界団体を参考に、積極的に取り組んでまいります。

今後は副会長としての「役割」と「使命」を果たし、会員会社様のお役に立てるように努めて参りますので、皆様方のご支援・ご協力をお願い申し上げまして、ご挨拶とさせて頂きます。

(クラシエ薬品株式会社 代表取締役社長)