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日漢協 ニューズレター 95号

(第32巻 第2号)2015年9月

生薬学教室を訪ねて[65]


広島国際大学薬学部生薬学教室 上田 純也 准教授

天然抗がん物質の探索
上田 純也 准教授

世のため、人のため、地域のために
「保健・医療と福祉を軸に世界平和を創造する大学」との理念のもと1998年(平成10)に開学した広島国際大学が目指しているのは、人々のそばに寄り添い、こころに届く医療を実践できる専門職業人の育成です。

開学時は医療福祉学部(医療経営学科、医療福祉学科)と保健医療学部(看護学科、診療放射線学科、臨床工学科)の二学部でのスタートでした。

以来、2003年に看護学科を看護学部に改組したのを皮切りに、薬学部、医療経営学部、総合リハビリテーション学部、医療栄養学部、心理学部を相次いで開設、今や八学部十学科を擁する医療系総合大学として確たる地歩を築いています。

時代のニーズを先取りする広島国際大学の母体は、大阪の旭区に本部のある(学)常翔学園です。1922年(大正11)に、“世のため、人のため、地域のために「理論に裏付けられた実践的技術をもち、現場で活躍できる専門職業人の育成」を行いたい”を建学の精神に開校した関西工学専修学校を発祥としています。大阪工業大学、摂南大学の母体でもあり、両校と広島国際大学とは姉妹校です。

いのちのそばに。ひととともに。


広島国際大学呉キャンパス
広島国際大学のキャンパスは東広島市、呉市、広島市の三か所に別れています。2004年に四年制でスタートした薬学部(薬学科)は、看護学部、医療栄養学部とともにJR呉線の新広駅から徒歩7分ほどの呉キャンパスにあり、2006年に六年制に移行、2012年に薬学研究科(医療薬学専攻)博士課程が設置され、現在に至っています。

同学部の教育目標は、専門的知識および優れた技能に加え、豊かな感性と心を持ち、広く社会に貢献できる「人間味あふれる薬剤師」の育成です。この目標達成に向けて一年次から少人数制のクラスで学ぶチュートリアルを必修科目とし、同じ志を持った友人とともに、自ら学修し、問題解決できる力を養います。

全学部合同の専門職連携教育など他学部との連携にも力を入れており、医療系総合大学ならではと人気を呼んでいます。

4年次から配属される研究室は基礎系と臨床系に大別され、薬と臨床医療を研究する医療薬学研究センター、天然物資源から薬を研究する生薬学教室、分子微生物科学教室、薬の効き方を研究する分子細胞薬理学教室など、18の研究室がそれぞれの研究テーマに取り組んでいます。

Uvaria dacの活性成分の解明


実験室
生薬学教室を率いるのは昭和51年3月生まれの上田純也准教授です。摂南大学から城西大学、富山大学の和漢医薬学総合研究所などを経て本年の4月に着任しています。

研究室の陣容は教員1人、6年生7人、5年生2人、4年生2人で構成されています。研究テーマは天然抗がん物質の探索。これは上田准教授が富山大学の時代から取り組んでいるテーマで、「栄養飢餓耐性を標的とした新規抗がん剤の探索−Uvaria dacの活性成分の解明−」と題し、昨今、年々、増え続ける膵臓がんをターゲットに、抗がん活性スクリーニングに余念がありません。

現在はこじんまりとした研究室ですが、今後の研究成果が期待されています。