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日漢協 ニューズレター 101号

(第34巻 第2号)2017年10月

ご挨拶 原料生薬の安定と品質の確保に向けて

日本漢方生薬製剤協会
副会長
吉川 英樹

本年1月に日本漢方生薬製剤協会(日漢協)副会長を拝命し、併せて生薬会議議長を務めさせていただいております。この重責を担うにあたり、皆様からの温かいご支援やご指導に、心から感謝を申し上げます。

ご存知のとおり、日漢協の新しい中長期事業計画2017(5ヵ年計画)−国民の健康と医療を担う−」が本年度よりスタートいたしました。生薬会議では、1委員会、3部会、1検討班の体制で、関係する会議体や専門委員会等のご協力を仰ぎ、最優先課題として掲げられている「原料生薬の安定確保」、「原料生薬から最終製品までの品質確保」を中心に取り組んでおります。

「原料生薬の安定確保」では、原料生薬に関する流通実態を把握し的確な対応を行うことを目的として、会員会社を対象に「第5回原料生薬使用量等調査(平成27年度および28年度分)」並びに「日本産および中国産生薬の購入価格並びに日本産生薬の生産希望品目に関する調査」を進めております。特に後者は、生薬の国内生産の推進・拡大を妨げている大きな要因として、“ 希望取引価格帯が漠然としている” ことが挙げられており、生産者がより具体的な生産計画を立てられるよう、また研究者らの生産コストに対する研究、実証の目標となるよう、その明確化に取り組んでいます。

また、今年度も農林水産省の薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業を受託する組織として日漢協と一般社団法人 全国農業改良普及支援協会(普及協会)とで設置した「薬用作物産地支援協議会」(協議会)により、薬用作物の産地化を目指した支援活動を実施いたします。

「原料生薬から最終製品までの品質確保」の原料生薬に関しては、中国の栽培生薬に使用されている農薬の実態調査を継続し、的確に対応を進めてまいります。また漢方製剤や生薬製剤の品質はその原料となる生薬に大きく依存し、生薬そのものの品質はそのもとになる薬用植物の生育環境や加工調製等に大きく影響を受けることから、これらの過程を重視した日漢協版GACP(薬用植物の栽培と採取,加工に関する手引き)の啓発活動の推進にも努めてまいります。

健康寿命の延長や高齢者医療等において、漢方製剤や生薬製剤への期待がますます高まる中、生薬が担う役割は極めて大きいと認識いたします。上述以外にも、最大の調達先である中国との良好な関係構築やISO/TC249の国際対応、そして日本薬局方等への協力や保健薬価の対応など、関係する会議体や委員会、協議体等と連携して取り組まなければならない重要な事項も多くあります。

これからも「原料生薬の安定確保」、「原料生薬から最終製品までの品質確保」を主とした課題解決に向けて、加藤会長の迅速かつ的確なご判断のもと、会員会社様のお力添えをいただき、関係行政や関係機関のご指導を仰ぎながら、誠実に取り組んでいく所存です。

今後とも、ご支援ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

(株式会社ウチダ和漢薬 代表取締役社長)