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ストレスと漢方 ―ストレスと上手に付き合うために―

ストレスと心、身体


ストレスが身体に与える影響
ところで、ストレスが続いて血圧が上がったり、風邪をひきやすくな ったり、女性の場合は月経が止まってしまった、という経験をお持ちの 方も多いのではないでしょうか。このように、ストレスは心ばかりでは なく、体調にも大きく影響します。

人間の身体には、
◆身体の働きを調整する「自律神経系」
◆ホルモン分泌をつかさどる「内分泌系」
◆外部の異物から身体を守る「免疫系」

という3つのシステムがあり、互いに連携を取り合うことによって健康 を保つ「ホメオスタシス(生体恒常性)」という機能が備わっています。

外部からストレスという刺激が加わると、それぞれのシステムが作動し、 その時々に適した状態に身体を適応させるのです。たとえば、神経系の うちの自律神経系は各器官にストレス刺激に対応した反応を働きかけ、 内分泌系は内分泌腺に働きかけてホルモンを血中に分泌させて身体のバ ランスを保とうとします。

一時的なストレスであれば、ホメオスタシスには大きな影響はありま せん。しかし、過度なストレスが長く続くと自律神経系のバランスが崩れ、 ストレスに対するホルモンの防御力が限界を超えたり、免疫系の働きが 低下するなどの状態に陥ります。これらの作用が重なりあった結果、ホ メオスタシスはバランスを失い、心身のさまざまな病気を招くことにな るのです。

たとえば、ストレスがかかって緊張すると血管が収縮して血圧が上が りますが、これはだれにでも日常的にあることで、しばらくすると血圧 は下がり、血管も正常な状態に戻ります。しかし、ストレスが続くと血 管の休む間がなくなり、徐々に血管壁が傷つき、ストレスが去っても血 圧が下がらない状態になります。これが動脈硬化であり、高血圧です。 もちろん高コレステロール、喫煙、加齢なども関係がありますが、スト レスは大きな原因のひとつと言って良いでしょう。

ストレスの感じ方は人によって違う
私達は生きているかぎり、ストレスをゼロにすることは困難です。し かし、ストレスから逃れられないのであれば、その影響でほとんどの人 が心身を病んでしまうことになります。もちろん、現実にはそんなことはあ りません。なぜならストレスの感じ方は人それぞれ違っていて、同じ状 況でストレスを受けても、その影響を受けやすい人と受けにくい人がい るからです。

たとえば面倒な残業を半分終えたところで、「もう半分も片付いた」と プラスに考えられる人もいれば、「まだ半分も残っている」とマイナスに 感じる人もいるでしょう。また、仕事で同じストレスがかかっても、それ をバネに力を発揮できる人がいる反面、負担に感じて実力を発揮できない人 もいて、同じストレスが人によって良くも悪くもなるのです。

外出する、趣味を楽しむ、十分睡眠をとる、好きな音楽を聴くなど、 自分なりの方法でストレス対策をしている方も多いことでしょう。ストレス によるマイナスの影響をより少なくし、ストレスと上手に付き合っていくこ とが大切です。