制作物のご紹介 >> 小冊子 >> 漢方が、あなたのためにできること

漢方が、あなたのためにできること

ストレスと戦う食養生


江戸時代の儒学者、貝原益軒は、人生40年といわれた時代にもかかわらず84歳の長寿を全うした人です。益軒は自著『養生訓』の中で、「病なき時、かねてつつしめば病なし。病おこりて後、薬を服しても病癒えがたく、癒ゆることおそし」と記しています。これは「病気ではない健康な時に自分自身をつつしんで養生をしなさい。そうすればずっと健康でいられます。具合が悪くなってから慌てて治療しようと思っても難しいですよ」ということ。普段の生活習慣こそ健康の原点だと説いているのです。 世の中に薬があふれている昨今、「具合が悪くなったら薬を飲めばいい」などと考えてしまいがちですが、薬を飲む前に自ら健康に気をつけて中身を強くすることで、ストレスに打ち勝つことができるのではないでしょうか。 健康の基本は「食欲」「睡眠」「便通」の3つ。中でも最も大切なのは食欲、つまり食養生です。食養生のポイントをまとめました。
旬の食材を使った食事をとりましょう
近年は農業技術の進歩でビニールハウスなどを利用して本来の旬以外の季節でも栽培や収穫をすることが可能になっています。夏野菜であるはずのトマトやキュウリが一年中スーパーの店頭に並んでいる光景も珍しくなくなりました。ただ、やはり本来は夏が旬であるはずの夏野菜は、夏にとることで体温を調節できるもの。できるだけ本来の旬に忠実に、食材を選びましょう。
水分の多いもの、冷えるものは控えめに
からだを温める食材、冷やす食材などを表1にまとめました。世の中は本当にうまくできていて、主食として摂る機会の多いお米は、温めも冷やしもしません。多く摂っても、影響を与えないようになっているものなのです。からだを冷やす食材の代表は、柿。パイナップル、バナナ、マンゴーといった南方系の果物は夏ならいいのですが、冬に摂るには適していません。また、冬は暖房を利かせていると、アイスクリームのような冷たい食べ物をついついとりたくなるものですが、冷え気味の人は避けたいものです。のども渇きますが、これは夏のように汗をかいて渇いているわけではなく、空気が乾燥しているから。このような状態の時にペットボトルの飲み物をがぶがぶ飲めばからだを冷やしてしまいます。のどがカラカラの時にはうがいをして潤してください。お茶を使ってうがいをするのもいいでしょう。冬はつねにからだを温かい状態に保っていれば、風邪をひきにくく体調も維持しやすくなります。
若い女性に冷え性が多いことはよく知られていますが、実は男性にも増えています。ただし男性の場合、自覚症状が乏しく、冷え性に気づいてない人がたくさんいます。腰痛、神経痛があってお風呂で温めると楽になる場合は、冷えの可能性があります。

朝ご飯は抜かずにしっかり食べましょう
朝食を抜いてしまうと、からだは10時間以上エネルギー補給がない絶食状態が続き、身体的な疲労だけでなく精神的な疲労もたまります。その結果、エンジンがかかりにくくなり、仕事の能率は低下してしまいます。また朝食を抜けば痩せられると考える人がいますが、逆に脂肪が燃焼しにくくなるので太りやすくなり、さらに消化管のリズムが乱れて便秘をしやすくなるなど、いいことはありません。