制作物のご紹介 >> 小冊子 >> 漢方に親しむ

漢方に親しむ

3.西洋医学と漢方医学のちがい


それぞれの得意分野を生かす
西洋医学と漢方医学はどう違うのでしょうか。西洋医学は悪い部分にターゲットを絞って治療するため、検査で異常が見つかった病気が対象です。たとえば、がん、胃潰瘍、糖尿病や高血圧といった生活習慣病は、西洋医学の得意分野と言っていいでしょう。がんなら腫瘍を切除する、がん細胞を殺すために、放射線を照射したり、抗がん剤を投与したりする、糖尿病なら薬で血糖値を下げるというように「効果がわかりやすく、切れ味のいい治療」を行います。

一方、漢方医学は、冷えやのぼせ、イライラ、不眠のように「つらい症状が続いているのに、検査ではどこにも異常がなくて困っている」というケースの治療が得意です。漢方医学の治療は、西洋医学では手の届かないところに作用するので、西洋医学的な治療がむずかしかった不調も改善することができ、併用することも可能です。西洋薬にも漢方薬にもそれぞれ特徴があり、苦手な部分を補い合えるような関係にあるのです。

1つの漢方薬で複数の症状を改善
また漢方薬は何種類もの生薬で構成されているため、成分が多彩で、その効能は多岐にわたります。たとえば加味逍遙散は、月経痛や月経不順に効果が高い漢方薬ですが、不眠やいらいら、肩こりなどにも有効です。「月経痛の軽減を目的に加味逍遙散を飲んだら、他の症状まで一度に治ってしまった」というような嬉しい効果も期待できるのです。漢方薬を上手に利用しながら、元気に過ごしていきましょう。