トップ >> 生薬一覧 >> チンピ

生薬の解説

チンピ (陳皮)

常緑の低木又は小高木である。果皮を薬用とする。芳香性健胃薬として用いられる。

生薬

  1. 基原

    ウンシュウミカン Citrus unshiu Marcowicz Citrus reticulata Blanco (ミカン科 Rutaceae)の成熟した果皮を乾燥したもの.

  2. 産地

    日本 (静岡県、和歌山県、愛媛県 等)、中国 (浙江省、四川省、広東省)、韓国

  3. 生薬の性状

    本品は形が不ぞろいの果皮片で,厚さ約2mmである.外面は黄赤色~暗黄褐色で,油室による多数の小さなくぼみがある.内面は白色~淡灰黄褐色である.質は軽くてもろい.
    本品は特異な芳香があり,味は苦くて,僅かに刺激性である.

  4. 成分

    精油:主成分はd-limonene。
    フラボノイド配糖体:hesperidin (黄皮部よりも白皮部に特に多い)。synephrine、ペクチン、クエン酸など。

  5. 日局18規格値

    ヘスペリジン換算した乾燥物に対し,ヘスペリジン4.0%以上
    純度試験総BHCの量及び総DDTの量 各々0.2ppm以下
    乾燥減量13.0%以下(6時間)
    灰分4.0%以下
    エキス含量希エタノールエキス 30.0%以上
    精油含量0.2mL/50.0g以上